シャベール大佐 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
津軽三味線を題材にした音楽アニメだけど、面白さはやや尻すぼみだったかも
津軽三味線を題材にした青春音楽アニメ。全12話。
世間的な名声とは無縁だが、知る人ぞ知る三味線の名人であった澤村松吾郎を祖父に持つ少年・澤村雪(さわむらせつ)が主人公。物語は、松吾郎の死をきっかけに「自分の音」を見失ってしまった雪が、何のあてもなく青森から単身上京する、みたいなところから始まります。最初の1話を観た段階では、音楽ものとして演奏シーンにインパクトがありましたし、人間ドラマとしてもキャラの行動やストーリー展開に、型に嵌まったような感じがなくて、これはかなり面白くなりそうだなと期待しました。ところが、その後も観続けていくと、物語はいきなり普通の音楽部活ものの方向へ行ってしまい、ちょっと拍子抜け。ジャンルとしてはそちらのほうがむしろ王道なので、それ自体が別に悪いわけではありませんが、この作品に関しては、内容的にもどこかで見たようなありきたりなものという印象でしかなく、正直期待外れでした。そういった定番路線でいくにしては全体的にキャラが弱すぎて、せめて部活の仲間にはもう少し個性や魅力がほしかったです。それでも最終回では、このあと主人公がどうなっていくのか興味が湧くような終わり方になっていて、もしかするとこの先のほうが面白くなるのかも、という可能性は感じました。
作画、声は、特に問題なし。音楽は、迫力があってとても良かったです。雪の母である梅子が歌うシーンも記憶に残りました。
最後まで観終わって、まあ平凡な音楽部活アニメだったかな、という感想です。第1話が面白かっただけに、あのままの雰囲気で進んでいったらどうなったのかと、ちょっと残念な気はしました。