nyaro さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
悶えるくらい面白いです。2回目視聴と原作読みました。 祝 続編決定!
こんなに面白い話があるんですね。悶えるくらい面白かったです。青春ラブコメ・ハーレム物の中では、最高峰だと思います。
1回目から高評価ですが、2回目視聴して原作を読んで少しレビューの内容を変えました。
評価あげました。青春ラブコメ要素も素晴らしいですが、伏線の張り方、キャラの内面、ギャグ等々あらゆる要素が極めて水準が高い素晴らしい小説&アニメだと思います。
なお、原作はほとんどアニメと一緒ですね。もう少し知らない裏情報とか設定の掘り下げが欲しかったと思う反面、それだけアニメの完成度が高いということでしょう。原作もアニメ原作分は2日くらいで読んでしまうくらい面白かったです。
ストーリ-内の現象をあまり深く考える必要はないと思います。大事なのは、思春期症候群の原因ですね。
孤独が一番大きな要素みたいです。そこに、家族とか友達とかの関係、嫉妬とかいじめとか片思いとか。そういった青春には付き物の悩みを不思議な現象として見せてくれますが、それはフィクションとしてのデフォルメであり、苦しみとどうやって向き合ってゆくのかということだと思います。
大事なのは主人公が原因を追究するプロセスですが、その中で個々の悩みに寄り添って、かなり無茶をします。その無償の利他的な行動は、時に周囲に誤解を与えますが、助けられた人の救済になります。
主人公の行動が直接原因の解決ではなく、助けられる側が変わることで症状が無くなるのがポイントだと思います。外的要因は変らないけど、助けられる側が気付き、成長するということでしょう。
ハーレム系ではありますが、ヒロインとの絆が強いのでその点においては安心感があります。
確かに、はがない、俺ガイル、ハルヒ、化物語、その他の要素が見え隠れします。でも、剽窃や物まねではないでしょう。そういう要素を組み上げた結果、全く新しい青春ストーリーを作り上げています。逆に列挙したような作品が好きな人は、本作も面白いのではないでしょうか。
青春といえば湘南、江の島です。舞台からしてベタです。あまり、どこかで見た、マネじゃないか、みたいな外形的なことは気にせず、キャラクターたちの「青春」に感情移入して楽しみましょう。
以下 エピソード毎の感想です。{netabare}
バニーガール先輩のパートです。みんなに注目され写真を撮られ…仕事で学校にこられず孤立したことが原因で空気になることを望んだ結果です。少しずつ忘れられてゆく先輩の内面の恐怖と強がり…その中で主人公に心を寄せて行くところが見どころだと思います。
一番いいところは、眠ること=先輩を忘れる事で数日間睡眠しようとしない主人公に薬を飲ませて眠らせようとするところですね。それまでに消えたしまう恐怖をちゃんと描いているからこそ、ヒロインの決断の重さがわかります。
それぞれが無理をしながらそれを隠して、相手を思いやる気持ちが本当に切ないです。
告白もいいですけど、死ぬほど恥ずかしいです。ここを耐えるのが青春ブタ野郎を見るコツなんでしょう。
東山奈央さん…やっぱり失恋ですか。古賀朋絵パート。引っ越ししてきて、孤立することを恐れてとにかく友達とか空気を読む。その結果、クラスNo1の女の子の好きな男から告白することを回避するために、過去に戻る…と見せかけて未来の計算ということでした。まあ、仕組みについては理央の解説は味付け程度です。結果は同じでしょう。
この展開で主人公に惚れてしまいました。その心情の変化がとても自然でした。その中で友達を作ることができました。
振られ方が非常に切ないですね。もう最高です。最後、スタートまで戻るのがすごく良かったです。あれがあるから、古賀朋絵というキャラの魅力が倍増しました。
本作の中で一番良かったですし、キャラも一番女の子として自然で可愛かったと思います。
双葉理央パート。初めこのパートってあまり評価していなかったんですけど、見返すといい子でしたね。この子も孤独でしたね。仲良くなった友達と一緒に居たいでも異性で好きになってしまった。
これって、分裂しましたが、国見が好きなのはわかりますが、主人公が好きな理央というのもいたんでしょうか。考えすぎですかね。それとも友達=同性のように付き合いたい、恋人=異性として付き合いたいというジレンマと取る方が自然ですかね。そういえば一人は眼鏡を取ってポニテにして美人だという表現でしたね。
自傷行為として、エロい写真をアップしてしまう…というのはどうなんでしょうね。承認欲求?
ヒロインの妹(いれかわり)パート。母親の期待は姉のようになること…離婚して元妻との子=ヒロインに負けるなという期待、つまり姉のようにならなきゃというプレッシャーに負ける話ですね。
憧れと同時に超えられたない壁。好きだけど嫌いというジレンマ。この辺りの表現が非常にうまかったです。
姉へのファンレターが姉の孤独を支えていたということを知り、解決しました。
主人公の妹(不登校)パート。ズルイです。こんなん泣くに決まってます。記憶とか人格の消失を人質にとるのは卑怯です。でも、いい話でした。牧之原翔子の謎ときがないので、尻切れトンボなのがちょっと…でしたが、この話自体は奇麗に終わっていました。
ここだけが、主人公の行動があまり症状の解決になっていなかった気がします。牧之原翔子と関係があるのでしょうか。
と思っていたら、映画で解決ですね。最高でした。ここまで1話からの伏線が綺麗に解決します。
ということは小説版で1巻の段階から伏線を計算していたということですよね。信じられません。
ただし、結局記憶を失う前の「花楓」に救済はあるし主人公に若干の慰めはありますが「かえで」に救済がないんですよね。これはどうなんでしょうね。「かえで」は作品通じて描かれるキャラなので、そこがなあ。
作者の姿勢からいって、ひょっとしたら何かあるのかなあ、という予感もします。原作の続きを読んでみましょうか。
{/netabare}
祝 お出かけシスターとランドセル少女 アニメ化!!!
ちょっと古い情報ですけど。
ですが、2巻分というのが不穏です。映画ならまだいいですけど、2期が12話で2巻分なら薄まる気が…名作を経済原理で殺さないよう、切に切に願います。
テンポと間がいいアニメです。是非制作陣は引き延ばししないようにがんばっていただきたい。