シャベール大佐 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
観ていて共感できないけれど退屈もしないラブコメディ
20代のサラリーマン・吉田と家出少女・荻原沙優との同居生活を描く作品。ジャンルとしてはいちおうラブコメディになるんでしょうか。全13話。
物語は、ある日、酒を飲んで帰宅途中の吉田が、どこに行く当てもなく路上に座り込んでいる沙優と出会い、家に連れて帰って共同生活を始める、みたいな流れ。なかなかありえない設定ですし、やってることは犯罪ですが、あくまでフィクションなので、面白ければそのあたりは別に問題ないと思います。では、この作品は面白かったのかというと、そこはちょうど微妙なライン。原作の小説だか漫画版だかのテレビCMでは、「ほのぼのとして、もどかしくて、あたたかい」なんてキャッチフレーズが使われていたところを見ると、本来の意図としては、おそらく癒しか、もしかすると感動系のお話のつもりだったのでしょうが、実際に観ていくと、登場人物たちの思考や行動が斜め上すぎて共感できません。なので、物語に入り込むのではなく、外から観察するような感覚で眺めていました。内容的にも手放しで褒められるものではないのですが、どういう結末になるのかは気になりますし、ギャグとして狙ったわけではないにしても笑えるところもあったりして、とりあえず、毎週観ていて退屈することはなかったです。
作画は普通に綺麗。声は、沙優の市ノ瀬加那が役柄にぴったりでした。音楽は、OP、ED、どちらもまあまあ良かったです。
最後まで観終わって、個人的には、気持ち悪いとか腹が立つといった強い感情は湧かず、平静に楽しめました。ストーリーやキャラに感情移入できる部分がないからこそ、どんな展開も気楽に笑えたのかもしれません。