「小林さんちのメイドラゴン(TVアニメ動画)」

総合得点
93.9
感想・評価
1706
棚に入れた
8199
ランキング
10
★★★★☆ 3.9 (1706)
物語
3.8
作画
4.0
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

kat1000 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 1.0 作画 : 2.0 声優 : 4.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:途中で断念した

その瞬間を楽しむためのアニメ、合わない人は即視聴をやめていい

4話まで視聴し、断念。
その先の各話のタイトルから察するに、大きな展開がなさそうだと踏んだため。
また高評価をつけている方が評価しているポイントというのが「ほのぼの」や「ほっこり」といったものであり、自分には合わないと感じた。もう少し大きなストーリー展開を望んでいるので。
そして「最後まで見て結末にガッカリ」というレビューが目についたというのも断念理由の一つ。

アニメに限らず、過去現在未来全てを総合して楽しむ作品というのがある。
過去の言動の結果として現在があり、そして未来が気になってしまう作品。
「このあとどうなっちゃうの?」
「あの発言ってどういう意味だったの?」
こういう見方のできる作品というのは、良くも悪くも全部見る必要がある。
続きが気になってしまう時点で、見ないわけにはいかないからだ。
ミステリー小説もその類のコンテンツである。
そしてそういう作品においては、一定の間隔で伏線というか、視聴者が気になるポイントを餌として撒く。
物語の厚みに力を入れている分、「物語が動いている」という実感を視聴者に持たせなくては見てもらえないからだ。

では小林さんちのメイドラゴンはどうか。
このアニメは「今を楽しむアニメ」だと思う。
{netabare} 「カンナが可愛い」「トールのおっぱいが大きい」「カンナとトールが体舐め合うなんてえっち」「小林さんとトールの会話が尊い」 {/netabare}といった、その瞬間の気持ちよさのためのアニメである。
しかし自分はこういった部分に惹かれなかった。
これは人によるのだろう。
自分は人間よりも猫や犬など他の動物に可愛さを感じる。
それは動物のそれが人工的なものではなく、自発的なものであるからだろう。
また自分と同じ種の、言葉が通じる種に可愛さを見出したとしても、あざといと感じてしまう。
人間の狡猾さを知っているからだ。
同じ作られたものであっても「人工的なかっこよさ」というのは受け入れやすい。
本作品でも{netabare} カンナとトールが草原で戦うシーンや、公園ドッヂボールでのアクション {/netabare}は見応えがありワクワクした。
かっこよさというのは可愛さよりも自然に演出できるのかもしれない。

そして可愛さの演出は十分である一方、物語の厚みは無いと感じた。
確かに所々{netabare} トールの過去の闇 {/netabare}という、物語の核心っぽいところは出てくる。
2話で{netabare} 人間とドラゴンの違いや、それを排除しようとしてきた歴史などがトールの記憶として出てきていた {/netabare}と思う。
しかし3,4話で{netabare} その謎が明らかになっていくことも全くなく、ひたすら「可愛い」が {/netabare}続いていく。
4話で{netabare} 終末の様子が描かれ一気に心拍数が上がったのだが、その原因はただの公園ドッヂボールだと知って {/netabare}激しく落胆した。
このアニメはあくまで「日常ほのぼの」要素が軸なんだ、とこの時点で確信し視聴を止めた。
仮に最後に大どんでん返しがあったとしても、あと9話我慢することができない。

そもそもこの作品は不自然なところが多い上にそれに対する説明が一向になされない。
ドラゴンに関するヒントも与えられない。
そして{netabare} 出会ったばかりのドラゴン二匹のために3LDKに引っ越す、という小林さんの行動は二匹との関係の浅さからして {/netabare}あまりに不自然で過剰である。
というか{netabare} 二次請け三次請けのプログラマが3LDKの部屋に引越しできているの {/netabare}があまり現実的でない。
非日常性、異常さを楽しむのがアニメの楽しさではあるが、それらに対する説明が少なすぎることで不満が募ったことも視聴を断念した一因だ。
難しすぎるアニメも考えものだが簡単すぎるのもよくない。
ここらへんの許容範囲というのも人によって違うのだろうが、自分は割とそれが狭めな気がする。
つまりある程度しっかり筋が通ってないと嫌、という性分なのだ。
映画「君の名は」でも、タイムリープ以外の設定・展開に納得できなかった。
一緒に見ており「面白かった」という感想を述べていた友達とは言い合いになり、今も分かり合えないままである。(あくまで「君の名は」に関して)

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これから何かコンテンツを見る前には、その作品がどこを重視しているのかをレビューから推測する必要があると思った。
それをしっかり吟味し自分にあってるかどうか確かめてから見た方が、満足できる確率が高い。
自分は「物語が1話において少しずつでも、何らかの方向に進展していくこと」をアニメに限らず、映像コンテンツに求めているようだ。

しかし普段見ないこのような「可愛い系」の作品を見てみてよかった。
案外すっと内容が入ってくることに気づけたからである。
それは見やすい絵と聞きやすい声というこの作品の特徴がそうさせたのかもしれない。
これからは自分の好みをしっかりと持った上で、このような「可愛い系」の作品も食わず嫌いせず見てみようと思った。
ぜひ「可愛い上にしっかりと物語の厚みがある作品」を見てみたい。
そういう作品も探してみようと思う。

投稿 : 2021/07/08
閲覧 : 149
サンキュー:

6

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