まつまつ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
確かに名作
最近骨太な作品が中々無く物足りなさを感じていたので、過去作で評価の高い本作を視聴。
なるほどこれは確かに名作と言われても納得。
1期でゼロの正体がバレてスザクに敗れ、シャルルのギアスにより記憶を改変されて再び学園生活を送る所からスタート。
C.Cにより記憶が呼び戻されてからのリベンジが面白い。
正に諸行無常、栄枯盛衰。
最後ルルーシュの死を持って彼の計画は達成される訳だが、あまりにも切ない。
ルルーシュの思いは果たして報われたのだろうか。
当初は妹ナナリーが幸せな生活を送る事が出来る為、母親であるマリアンヌの敵討ちの為に打倒ブリタニアを掲げていたにも関わらず、ナナリーは敵に回りマリアンヌはギアスの力によりアーニャの身体の中で生きていて、しかもシャルルと共通の思想であった事により、当初の戦う意義が全て失われた事になってしまい、最終的には独裁者として完全なヒールを演じスザク扮するゼロに殺害されてしまう。
そして仇のシャルルも過去に色々あって今の人格が形成されていて、真の悪人っていう訳では無い所が切ない。
ルルーシュがやっている事は確かにえげつないし、ナナリーの事になると周りが一切見えなくなる情緒不安定さは問題ではあるが、シュナイゼルが天下取るよりまだマシ。
本当に不器用すぎる男だよルルーシュ・・・
黒の騎士団は確かに駒に過ぎない一面もあっただろうが、打倒ブリタニアに対する思いは共通だった訳だし、ユーフェミアの殺戮もシャーリーの死も本来望んだ結果では無かったのに言い訳を一切しない、罪は全部自分が背負う覚悟だけは称賛に値する。
ただ、一番ヤバい奴はスザクかもしれない。
正義感が強過ぎだし、真っ直ぐしか物が見られない。
自分が正しいと信じた事には突き進み、成りあがる為には手の平返しも簡単に行う。
父親も殺している訳だし実はかなりサイコパス。
なかなかの鬱展開アニメでしたが、ルルーシュとブリタニア帝国の駆け引きも面白く楽しめました。
また、こういったしっかりと練られた内容の骨太作品が見てみたい。