いこ〜る さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
結局 僕『の』リメイクだったのかな
やり直し系の青春譚。
自分は主人公と同じクリエイティブに特別優れてはいない調整型なので、もう共感しまくりで見ている。
未読だが原作は本作のシリーズ構成もつとめる木緒なちのラノベ。
で、インタビュ記事などから勘案すると、原作者の実体験をベースに理想の学生時代の味付けをしつつ、世代を代表するようなクリエイターの間で、自分に何ができるか葛藤する青春譚。という感じのスタートだった。
やり直し系とのことで、もう少しチャラい感じを想像していたが、意外というか至極真面目で真っ当だ。
やり直しのきっかけになる挫折のタイミングが、{netabare}1回目の会社が潰れて実家に帰ったタイミングではなく、自力でやり直してそれでもダメだった2回目のタイミングなのも{/netabare} 良い。主人公の努力とか夢、何にやり甲斐を感じるか等が垣間見えるからだ。
初回は1時間枠でこのように丁寧な作り。この丁寧さは作者が以前にシナリオ担当していた〈蒼の彼方のフォーリズム〉に通じるものがあるように思う。かなり面白かったですからね〈あおかな〉。
初回を見た限りでは期待以上の出来、feelの作画も綺麗だし、これ今後も期待大だ。
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4話まで視聴
う〜〜〜ん…、ちょっと削りきれてないかな?
そのため間が欲しいところ溜めが必要なところで必要な余白が無くなって、セリフで埋まってしまっている。視聴者が物語から何かを感じ取る間合いが無くなってしまっているのだ。
4話で言えば、冒頭の海のロケはもっと削っていいから(無くてもいいくらいだ)、最後の奈々子が自分の行くべき道をもう一度見つけ直すシーンに尺を取るべきでなないだろうか!
水着とラキスケは大事じゃないでしょ?
コメディやサービスが無さすぎると見るのがしんどいけど、4話はCV大空直美のピンク髪ロリばばだけで充分だと思うから、これからはあまり心配せずにやるべき事をしっかりやって見せて欲しい!
つまり現状では良い点がつけられない。がんばれ!
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見終わった。
原作未読の視聴者ですので「結構思った感じと違った」のが率直な感想だ。
大枠は多少違っても問題ないのだが、やり直した先の美大ライフが思ったよりラブコメ的で、且つ主人公が優秀過ぎて興味を削ぐ展開が長かった。多分明快なライバルがいないのが物語上の弱点なんだと思う(原作のアニメ化部分より先にはどうやらライバルがいるようだが)。
{netabare}その分(ライバルのいない分)、未来の有名クリエイターを手助けしたつもりが才能を摘んでしまう事態が起こるが、その衝撃もやや未消化な感じで終わる。
彼らがクリエイターとして存在していない未来に飛ぶのはいいとして、そこで彼らと再起するのではなく、もう一度学生時代に戻ってしまう!?{/netabare}
これでは結局『僕のリメイク』でしかないのでは?と思うのだ。
さて、このようにストーリーの大枠には色々文句をつけたい作品だが、社会人時代の描写は結構好きだ。特に後半の2018年パートは『島耕作ゲーム会社編』みたいなノリで面白かった。大学の同期生でどの社会人ルートでも同僚になる河瀬川の存在も『島耕作』感を醸し出す大きな要因で、女性の仕事上のパートナーに好意を抱かれているのって、ちょっといいですよね。
*ヒロインズの中では断トツに河瀬川派です私は。
総じて社会人パートも学生パートも、原作の木緒なちの『夢の◯◯生活』的なものが描かれている気がして(←気がするだけで実際どうなのかは不明)みてるこちらまで小っ恥ずかしくなってしまう。
もしかしたらそこが最大の問題点だったのかもしれない。