タック二階堂 さんの感想・評価
2.5
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:途中で断念した
期待感はもう、霧散している。
だと思って期待値を爆上げしていたんですが…
あ、詳細は公式サイトでも見てください。
穏やかじゃないタイトルの作品。二語十さん原作のラノベ作品で、第15回MF文庫Jライトノベル新人賞で最優秀賞を受賞している人気作品ですよ。
舞台は4年前、主人公の君塚君彦が地上1万メートルの上空でハイジャック事故に遭遇して、その機内で謎の探偵・シエスタと出会って助手になるってお話。その後3年間、2人は世界中を旅して、秘密組織のSPESとの戦いに明け暮れていたけど、なんとシエスタは死んでしまう。
シエスタの死から1年後、君彦の前に18歳のJK・夏凪渚が現れて、人探しを依頼するというお話のようです。
PVを見る限り、かなり力の入った作品という印象を受けました。初回は1時間スペシャルだし、上位争いは必至じゃないかと。
ただ、ひとつ懸念材料だったのは、制作が春アニメで「究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら」を担当したENGIという点。いろいろと足りない作品だったので、そこは不安かなって気がしますね。
でも「旗揚!けものみち」は面白かったから、期待してもいいんじゃないかと思った初回…
=====初回視聴後、所見です。
{netabare}
上のあらすじどおり、ハイジャック犯との対峙。作画、アクションの動きはPVで流れたところだけは凄まじかったです。まあ、スーパーのフルーツ試食コーナーでは、甘そうな実だけを食べさせる手法ってやつですw
シエスタは可愛いです。キャラデザは力が入っています。
でもねえ、ストーリーが…
ハイジャック犯が、こうなったらしかたねえ。と、紫色の触手で攻撃だ!
(えっ?)
で、ハイジャック事件を片付け、君彦のアパートに居付くシエスタ。「君の悩みを解決してあげる」。で、君彦の悩みとは…
中学校に大量発生している「トイレの花子さん」をなんとかしたい。
(ええっ?)
で、わかったわ、じゃあ学園祭に行きましょう。
(はぁ?)
コスプレ体験できますよー。じゃあ、ウェディングドレスを着るわ。君、タキシード似合ってるわね。
(え、ええぇ…?)
まあ、それはSPESの麻薬取引事件でしたという話で、無事に解決したんですが…
いや、さすがにPV詐欺というのは言い過ぎではありますが、ちょっと思ってたのと違うかなという初回。ま、最後にシエスタと死に別れて渚が登場ということなので、次回以降も追いかけてはみますが。
これは覇権ってほどのものではないかもしれないですね。
{/netabare}
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
冒頭、シエスタの助手として活動していたころの記憶を思い出す君彦。死地に向かえとの指示に不満を漏らす君彦にシエスタが
「大丈夫。あなたのパソコンの検索履歴は、すべて消しておくから」
ここで一気にうんざりしました。
いわゆるネット民(というのも変ですが)にはお約束の「パソコンにはエロネタが満載だから、もし天に召される時が来たら、頼むからHDDだけは壊してくれ」という、まあネットギャグです。
なんというか、こういうの、言ってるほうはウィットに富んだ知的なギャグを繰り出しているつもりでしょうけど、聞いてるほうは寒いだけなんですよね…
で、君彦を名探偵だから依頼したいと訪ねてきた渚が、やれ「のどちんこ触るぞ」だの、いきなりパイオツを顔面に押し付けるだの、THEラノベみたいなフェチ展開。で、これを依頼の報酬として「先払いで胸触らせてあげたでしょ」とか言う始末。
うーーーーん…
で、ご都合の良いことに、寒いやり取りをしている最中に強盗がコンビニから飛び出してきて、あっさり捕まえる君彦。そこに「またお前か」と葉巻をふかしながら登場するのが、美人女警部補。で、渚の依頼について女警部補のところに行くつもりだったとか言う君彦。
いや、もうね…
で、お前らが「別荘に」勝手についてくることにとやかく言わない、と拘置所?に行く女警部補と君彦たち。
「別荘って言ったじゃない。どこよここは?」
「別荘ってのは隠語だ」
「い、隠語!?」
「変な勘違いするな」
なんでしょうね。作者のエロ願望がにじみ出過ぎなんですよね。渚のパイオツ触らせてどうとか、胸ガン見し過ぎとかのくだりで「い、いや、鎖骨を見ていたんだよ。それにしても、JKの鎖骨とは思えない」うんぬんとかも。純粋に気持ちが悪い。
でまあ、拘置所には留置されているコウモリに会いに行くわけですが、もうすでに世の中のみなさんは服役囚に会うには、面会という手順を踏むということがわかっているわけです。それを、鉄格子越しに好き勝手に話すことなんてできないわけで。
まあ、それで「これまで数々の事件を解決してきた“名探偵”君彦くんなら、特別に会わせてやんよ」のために、わざわざコンビニ強盗を仕立て上げて、それを捕まえて美人女警部補が登場する展開を“こしらえました”よと。
コウモリとの面会のくだりも酷いねえ。
そもそも、渚が心臓の提供者を探してほしいという依頼で、何年も会っていない服役中のコウモリに(しかも一瞬しかバトっていない相手に)、なぜその情報を聞こうと思ったのか。
はい、そうです。
シエスタに「あなたは二度と私を傷つけることができない呪い」をかけられているからです。触手で心臓を攻撃しようとしたら、触手が崩れていく→ま、まさか、その心臓はシエスタの…→君彦に会いたかったから、移植された心臓が、まるで孔明の罠のように導いたんですよ
いやもう、なにもかも不自然。
こういう道筋が決まっていて、それに向かって展開させる手段が強引すぎます。これ、超ベテランの赤尾でこ氏が脚本(「迷宮ブラックカンパニー」は実にソツのない脚本)ですよね。もう、それなら原作に問題があるとしか思えないです。
※追記
よくよく赤尾でこ氏の過去実績を見たら「超人高校生」だの「ひげひろ」だののシリーズ構成もやってました。凡打も多いんですね。なので、原作“だけ”に問題があるというわけでもないのかもしれません。
作画も、やっぱりPVのために飛行機内でのバトルだけ気合い入れた感じです。2話にして、だいぶ、ね…。たとえば、今回お胸大サービスの渚を見ていて、ピクリとも来なかったのが、作画が微妙になってきた証左だと思います。
次で継続するかどうか判断します。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
ダメだこりゃ。
面白くなりそうな兆しが見えないです。
相変わらず作者の性的な嗜好は漏れ出してるし(唾液を綿棒で採取とか)、時価30億のブルーサファイアって子供みたいな設定とか、話を聞くのにバカみたいな長いテーブルで大声ってクソ寒いギャグとか、オタ活ハッピでリハ見学とか…
何から何まで面白くないです。
万事この調子で、面白いと思ってやってるのかわからないギャグで、延々と会話劇が続くもんだから、実に長く感じる30分でした。
おまけに、この事件を来週に引っ張るっていうんだから…
期待感も継続意欲ももう、雲散霧消しています。セオリーの3話切りです。
{/netabare}