IRON さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
2021春では秀逸。SFタイムリープやり直し
難解だと言う人をチラホラ見かけるが、そこまで難解ではない。ただし、全てを親切に説明してくれる訳ではない。
AI暴走&人類と対立、って構図は映画やゲーム等で古くからかなりコスられているが、それ込みでも面白かったと言える。非常に乱暴に言えば、映画「ターミネーター」シリーズとゲーム「デトロイト ビカムヒューマン」を足したような作品だ。ほんの少しだが「マトリックス エボリューション」臭もする。
人工知能にとって、人間らしさや心といったものの定義において、創造性が鍵となるのはやはりお決まりのようだ。この作品は主人公VIVYが「歌」を通して心とは何かを探し求めるストーリー。
各エピソードは悲しい結末を迎える話が多い。
2021春はタイムリープものとしてもう一つ「東京リベンジャーズ」があったが、アレよりは確実に一枚も二枚も上。
{netabare}
結末について、一見非常に物悲しい終わり方なのだが、主人公にとってはあれが最高のハッピーエンドであろう。自らの使命「歌で人々を幸せにする」を最大の形で実現したのだから。まぁ人類破滅の回避=幸せと言えるかどうかはわからないが。
AIの自殺についてのエピソードは、私はちょっと理解が追いついていない。なぜ自壊する(させる)必要があるのかわからない。AIのエゴイズム、という事なのだろうか?
バトルも多々あり。アンドロイドなので、戦闘プログラムをダウンロードして闘うが、歌姫アンドロイドなのになぜボディにあのようなパワーや耐久性が備わっているのかは疑問が残る。この世界の人型AIは用途に関わらず全て同スペックなのか?
{/netabare}
など、ツッコミどころは他にもいくつもあるが、それらをご愛嬌としても充分おもしろい。