Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
いま、少女達は、女子サッカーの未来(フィールド)を駆け抜ける!
この作品の原作は未読ですが、作者が「四月は君の嘘」を手掛けた新川直司さんの作品であると知り視聴を決めた作品です。
女子高生サッカープレイヤー・ 恩田希おんだのぞみ。
彼女は、藤第一中学校男子サッカー部での挑戦を経て、
進学先の蕨青南高校で、待望の女子サッカー部へ入部する。
でも、そこは“ずっと地方大会止まり”の弱小校だった!?
ところが、蕨青南には個性派の新入部員がそろう。
俊足のウィング・ 周防すおうすみれや、中学生全国3位のボランチ・ 曽志崎緑そしざきみどり、
コーチには元日本代表のレジェンド・ 能見奈緒子のうみなおこが加入!
能見は彼女たちの初戦に、最高の練習試合をセッティングする。
その相手は、高校日本一の久乃木学園!
次々に現れる強豪チームを前に、蕨青南は仲間と共に立ち向かっていく──!
ひとりぼっちでも、
理解されなくても、
男子と比べられても、
心底、サッカーが好きだから。
出会うべくして出会った、
純真のイレブンが目指す、フットボールの頂点。
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
サッカーの競技人口は約2.5億人と世界で2番目に競技人口の多いスポーツなんだそうです。
ですが、女子サッカーの競技人口は約2600万人とほぼ1/10にまで激減します。
そして日本の女子サッカーの競技人口は約2.7万人しかいないそうです。
女子サッカーといえば、2011年の第6回FIFA女子ワールドカップで日本が世界一の栄光に輝いたのは記憶に新しいですが、競技人口はそれほど増えてはいないようです。
ですが、本作品に登場する女の子たちは、きっとこのプレイと気概に触発されてサッカーの道を歩みだしたのでしょう。
完走後にwikiをチラ見した時に目に入ったのは、「作者は女子サッカー界に対して特別に問題提起をし続けたいわけではなく、あくまでもスポーツに情熱を傾ける少女たちの姿を描きたかった」
という記載でした。
そして、その記載通り物語の展開は激アツそのものでした。
ですが、なるべく考えないようにしていたものの、やはり「四月は君の嘘」と比べずにはいられませんでした。
「四月は君の嘘」は、私のお気に入りの棚序列7位に入っている超が付くほどお気に入りの作品ですので…
物語の核になる埼玉県立蕨青南高校は、女子サッカーの名門などではなく万年予選で敗退している弱小校でした。
ですがそこに、才能ある個性的な1年生が加わって物語が動いていきます。
この作品の展開は激アツと記載しましたが、最初から最後までアクセル全開という感じではありません。
だから最初はスローペースでアツい展開はどこへやら…
でも段階的に、着実に階段を上るように少しずつ物語が熱を帯びていくのです。
そして完全に激アツスイッチが入るのは物語の後半…
予想しない展開を経て余計に物語に熱が入った感じがしました。
激アツの根源は、恩田 希、周防 すみれ、曽志崎 緑の1年生トリオです。
類まれなる才能と技術を併せ持つ彼女たちが縦横無尽にピッチを駆け回ると、それだけでテンションが上がってきます。
何よりどんなに逆境に立たされても決して彼女たちの心が折れないんです。
それだけサッカーに夢中だという裏返しなんですけどね。
大きな目標を掲げて物語は終幕しました。
劇場版が公開されているので、続きは劇場…かと思ったら、劇場版は恩田 希の中学生時代が描かれるとのことです。
ということは、物語はここで終わり…!?
いやいや、ここじゃ絶対に終われないでしょう。
だって、約束だって未だ果たしていないんですよ…
ここで終わったら、単なる販促作品になってしまいますよ。
原作だって完結しているというのに…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、小林愛香さんによる「AMBITIOUS GOAL」
エンディングテーマは、みかこしによる「悔しいことは蹴っ飛ばせ」
1クール全13話の物語でした。
続編が制作されることを強く望んでいます。
そう思えるくらい、しっかり堪能させて貰った作品でした。