ヌンサ さんの感想・評価

4.8
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態：観終わった

あつまれ どうぶつのコンクリートジャングル

今期の覇権アニメです。

ビジュアルにひかれて視聴を決めましたが、PVの時点で不穏な空気は漂わせていました。


"ギャップ"を活かした作品は近年多くなっています。
"萌えキャラで残虐描写"とか"頭身の低いキャラでブラックコメディ"とか・・・。
しかしこの手の作品は、中身のクオリティが高くないと
"出オチ"になってしまう危険性を常に孕んでいるので、軽はずみに取り扱うことはできません。


今作では、漫画家の此元和津也さんの才能が爆発することで
「アニメをあまり見ない人にオススメしたい作品」という、「最も必要とされているがもっとも作るのが難しいアニメジャンル」の制作に成功しています。（例：まどマギ）
可愛い動物のキャラクターだけど内容は、
ビジネスジャンプとか劇画とかでやってそうな話（「闇金ウシジマくん」みたいな？）という。

近年、実写業界とアニメ業界の交流が進んでいてお互いに良い影響を与えている気がします。
声優がドラマに出演したり、ドラマのスタッフがアニメに参加したり
（本広克行さんとか野島伸司さんとか）


今作では、タレントが多くキャスティングされていることが非常に効果をあげていると思います。
僕も皆さんと同様、タレント（特に芸人）の出演には懐疑的です。
声優との演技力の差が、開けば開くほど悪目立ちしてしまうからです。
しかし、今回は収録をプレスコにしたことで、プロとの演技力の差を劇的に縮めることに成功していると思います。全く違和感がない！"口パクに合わせる"という制約を無くすだけで、
ここまでタレントの魅力を引き出せるのかと感心してしまいました。

そんなプレスコが生んだ奇跡のキャラクターがヤノです。アフレコでラップをするなんてできないので、これは見事でした。一番好きなキャラクターです。ヒプマイへの参戦も待ったなしですね（？）


声優では、11話での三森すずこさんの淡々とした一人語りが個人的にツボでした。



最終話での衝撃の展開は、
アニメオタク的には今まで全く無かったとは言えないパターンですが、良かったと思います。
ただ、{netabare}小戸川の居ないシーンでもみんな動物姿なのは何故なんだとか、呑楽消しゴムのデザインはどうなってんだ？{/netabare}とかは、突っ込みたくならないでもないですが（笑）



P.S.ずっと引っかかっていること

{netabare}小戸川が自宅のクローゼットにいた黒猫を見たときに「だよなぁ・・・」とリアクションしたことが気になっています。すべての人間が動物に見えていた時、リアルな動物は何に見えていたのだろうか。{/netabare}

どこかのスタッフインタビューとかで種明かしされてるのかな？