しんちゃん さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
AIと人類の共存について深く考え…なくても、ふつうに面白い
ほかの方のレビューでも言及されているように、AIが人類と共存できるかどうかについての専門的な考察が捗りそうな、壮大な物語のアニメです。
ただ、そういう難しいことを考えなくても、ストーリーは意外性に溢れていて毎回「えっ?!」ってなるし、歌はOP、ED含めてポップで聴きやすい曲がラインナップされているし、マツモト役の福山潤さんの声はものすごい早口なのにすごく聴き取りやすいし、良作として楽しめました。コメディ要素のほとんどないシリアスな物語の中で、マツモトだけが舞台回しながら同時にヴィヴィに突っ込んだりジョークを言って笑いを誘ったりしてストーリーに緩急をつけるという、本当に大変な役どころだったと思うのですが、福山さんは完璧にこなされていましたね。さすが、というほかありません。
もう明らかに今期の「覇権」最有力候補の1つだったとは思うのですが、あえて1つだけ違和感を申し上げておくと、挿入歌の歌手をすべてキャラの担当声優とは違う新人歌手を起用したことについてですね。歌手の方はそれぞれの役の声優さんと似た声質の人を起用したのだろうと思いますが、やっぱり歌のパートとセリフとで、気持ちの込め方が違ってるのが分かっちゃうんですよね。AIが歌ってるという設定だから、歌手の方もあえて機械的なニュアンスを残しながら歌ってるんだろうなと思ったのですが、むしろ物語の後半ではどんどんAIのキャラ自体が気持ちを込めてしゃべるようになってきて、それと歌とのギャップにちょっと違和感を感じてしまったのがもったいなかったと思いました。それで、「音楽」の星評価を1つだけ下げさせていただきました。