まつまつ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
後半に進むにつれて現実感が薄れて行く気が
友達も家族も趣味もお金も何も無い女子高生小熊がスーパーカブと運命の出会いを果たし、そこから世界が広がっていく話。
それ自体はとても良い。
バイクや車を手に入れると行ける世界がどんどん広がって行く喜び。
初めて乗った時の恐る恐る運転する感じ。
最初は分からない事だらけで失敗するけどそこから学ぶ事も沢山ある。
ハマっていくとカスタムもしたくなる。
全部良く分かります。
友達もいなくて孤独な日々だったけど、
クラスメートのハンターカブ乗りでカブマニアの礼子とも仲良くなれた。
そしてカブについての知識もどんどん付いてくる。
とここまでは中々良かったです。
でも話が進むにつれて分かっているけどツッコみたくなってしまう所が次々出てきちゃいました。
夏休みに礼子はハンターカブで富士山を登りたいという目的で、山小屋への荷揚げの住み込みバイトをする訳だけど、ロクにプロテクターも無しにあんだけ毎日コケまくってたら骨の1~2本折れる気がするんですが・・・
免許取得1年以内で二人乗りは道交法違反みたいな事で炎上していましたが、個人的にそんな事はどうでも良かったです。
でも熱が下がったからって修学旅行先にカブで行く?
しかも2ケツ云々の前に注意されているのにこっそりバイクで抜け出すとか中々の問題児っぷり。
まぁ元から二人ともクラスではかなり浮いた存在であったようではあるけど。
そしてモールトンなんて超高級チャリを乗り回す椎との出会い。
まだ免許取って数か月なのに椎に対してカブに関する格言とうんちくを語り出す小熊にやや違和感。
雪降っているのに礼子の家までノーマルタイヤで向かうのはちょっと冬道舐めてるよなぁ。若さと無知なんだろうけど。
そして椎ちゃん冬の川に転落。
小熊に助けを求めて、救助に向かう小熊。
冷静ならまず家族や礼子に連絡して現場に向かうだろうに、取りあえず一人で行っちゃう?
大丈夫かどうかは小熊が勝手に判断するのでは無く、病院行った方が良くない?
冷静に見せかけて実は結構パニックになってたのだろうか?
でも、もともと両親もいなく人間関係も希薄な小熊にとってはこの対応がベストだったとも考えられる。
人と関わらないコミュ障だった訳だし、今までは何でも一人で解決するしかなかったのだからと思うと府に落ちた。
春を見つけに行く旅。
流石に小柄な椎でもずっとカブの後部座席に乗り続けるのは辛いだろう。
これも若さなんだろうけど。
事故が起こったら小熊さんやカブは助けてくれないよ。
最後リトルカブ買っちゃうけどモールトンは中古自動車買えちゃうからね。
でもバイクの方が楽だし便利だから高校生なら欲しいと思うのは納得。
友達の二人も乗っている訳だし。
勿論フィクションなのは重々理解しておりますが、取り上げている世界観が割と日常にある世界なので、もう少し現実的路線で話の展開が進んでくれると素直に観られたのかなぁと感じました。
制作はスタジオKAI。ウマ娘2期も制作した新しい会社のようですが、背景含め作画は結構美しい。