ふかざわ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
全体的に退廃的な雰囲気の作品
原作は触れておらず、アニメ版にて初めて視聴。
最初は食わず嫌いをしていたが良い作品だった。
共和国側のキャラクターは倫理的な問題を完全に無視しても描写が少ない(作品の完成度に影響を与えるような「描写不足」ではないと感じる)こともあり感情移入が難しかった。
突出した良さはなかったが、前線のひたすら消耗が進む現実と、内地の食糧問題などすでにゆがみが表れつつも現実を見ず(誤った分析がされているせいだが)楽観論に終始しているという実は退廃的な雰囲気が非常に魅力的でした。
おそらくは当初効率的に戦争を乗り切ろうと思ったのか、時の政権が批判かわして防衛するための方法だったのかはわからないが人種差別政策を前提とした防衛線の構築のせいでその防衛線が機能不全に陥っている。
期限付きの戦争という前提だからできているのだと思うが、その前提が崩れればまず勝てないという儚さもまた良かった。
敵が人外であり、戦死者たちは「資源」であるなどを中心にマブラヴオルタとの共通項も多く見出せました。
あちらのような熱い人間ドラマとは性格を異にしますが良い作品だと思います。