ようす さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「弱いチームが強い奴らをやっつける。勝負事においてこんな楽しいこと他にあるかよ。」
2010年放送のアニメ。
原作は2007年から連載が始まり、
現在(2021年6月)も続いています。
NHKのアニメなので内容的には硬派です。そして面白い。
NHKのアニメって良作多いですね^^
全25話です。
● ストーリー
弱小プロサッカーチームのETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)に、
新たな監督が就任した。
彼の名は、達海猛(たつみ たけし)。
かつてETUに在籍していた選手で、
イングランドの弱小クラブチームを育てて結果を出した監督である。
人気も実力も低迷しているETUを強くし、
“GIANT KILLING”を起こせ!
“GIANT KILLING”は、“番狂わせ”“大物食い”という意味だそうです。
これは「弱いチームが強いやつらをやっつけるのが面白い」という達海監督の信条でもあります。
その名の通り、弱小クラブチームであるETUが、
達海監督のもとで少しずつ強くなり、
勝利をあげていくというのがこの作品の大筋の流れ。
長期連載の原作に比べてたった25話なので、
物語のほんの序章にすぎませんが、
選手たちやチームの成長による、
心地よい楽しさがあるスポーツものです。
最初は、何を考えているのかわかりにくい達海監督の飄々とした態度に選手たちが戸惑い、衝突もするし、なかなか思うような結果にならないことも多い。
それでも「きっと彼なら何か面白いことをしてくれる」という期待が
ずっとわくわくさせてくれるのです。
そうして選手たちが自らの成長と結果をつかみ取っていく姿が、
なんとも爽快です。
≪ 監督を中心に据えた物語 ≫
監督としてチームを引っ張ったり、
選手に働きかけたり、
戦略を組んだり。
やっぱり監督ってチームの雰囲気づくりに大きく影響するんですね。
戦略を立てて相手チームにぶつかっていく様は、
まるで武将だなと感じました。
この作品の主人公は監督である達海だけれど、
選手やクラブに関わる他の人物にスポットライトが当たることも多い。
選手の葛藤や、監督からの言葉の意味を考えながらもがき、
ゴールと共に勝ち取る答え。
それぞれの選手の内面も、まるでその選手が主人公であるかのようにじっくり描いているところが、さらに見ごたえを増しています。
スポーツ作品にありがちな試合の内容マンネリ化問題もやや気になりましたが、
ダイジェストで描く試合と、1試合を最初から最後までしっかり描く大事な試合とを分けており、緩急のつけ方がよかったです。
人物の成長や見どころは試合の中だけにあらず、なのですね。
私はサッカーに全くと言っていいほど興味がないのですが、
そんな私でも問題なく楽しめました。
詳しくないからこそ、もしかしたら「フィクションだからうまくいくけど、実際はこう簡単にはいかないよ」という部分に気付いていないのかもしれません。笑
サッカーに詳しい人は、
監督や選手、サポーター目線で、より深く楽しめるかもしれませんね♪
● キャラクター
達海監督は、自分の事をほとんど語らない。
彼の経歴等は、
周りの人物が語ることでしか明らかになっていません。
しかしサッカーに対する情熱は、
彼の生活や選手に対する見方で十分伝わってきます。
あまり多くを語らない人物ではあるけれど、
サッカーに関わる人が大好きな人なんだなということは、
最終回のカレーパーティーで強く感じました。
みんなが楽しそうで、それを見ているだけで幸せ…
そんな達海監督のサッカーに対する深い愛情、とても好きです。
周りは振り回されて大変そうですけどねw
傲慢なキャラは、実力があってこそかっこいい。
● 音楽
【 OP「My story 〜まだ見ぬ明日へ〜」/ THE CHERRY COKE$ 】
【 ED「Get tough!」/ G・P・S 】
どちらもこの作品によく合っている曲だと思います♪
私はOPの方が好きでした。
この曲を聴くと、サッカーの応援に力が入りそうです^^
● まとめ
まだまだ続くチームの戦いからすると25話だと短い気もしましたが、
楽しめました^^
これからもっと強くなって魅力的になっていきそうなチームの行く末は気になりますけど…!
常に成長を続けるチームだからこその見応えがありました。
なんでこの作品は2期がなかったのかと不思議です。
もっとこのチームが強くなっていく姿を見ていきたいです。
そして行き着いた先で見る景色はどんなものなのかなあ。