退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
創作に必要なの物を再認識させてくれた作品
映画大好きポンポさんは公開以降、評価の高い作品である。題材は「映画制作」という事で、やはり「SHIROBAKO」・「映像研には手を出すな!」といった作品がまず頭に浮かぶ。この2つの作品とポンポさんの違いとはなんなんのか?色々あるとは思うが、私はポンポさんはよりストレートに「創作」に対する向き合い方という、メッセージ性が強く押し出された作品だと思った。勿論SHIROBAKOも映像研にもその要素はある。ただ、劇場版という尺において何に注力するか?を集中させたのは素晴らしい事だろう。
その事もあってか本作は非常にまとまっていながらも、創作とはどういうものなのか?というメッセージも受け取りやすい非常に良くできた作品だった。作画も非常に素晴らしく、新人監督役と新人女優役を俳優の方に担当させて、プロデューサーやベテランの俳優役には本域のプロの声優をキャスティングしたのも素晴らしい。作品が盛り上がるシーンに流れる挿入歌も疾走感とワクワクを与えてくれていい作用をしていた。全てが高水準でまとまっていて説得力のある作品と言えるだろう。
メッセージ性が強いと言ったが、そんなメッセージが軽いものじゃないと感じるのはこの映画が「90分」で終わったことだ。というのも、本作では映画を客に2時間以上見せるのはあまり良くないという考えを発するシーンがあり、実際この映画はキッチリ90分で終わったのだ。
映画大好きポンポさんは非常にまとまっていて説得力もある、安定した作品であった。2021年の映画を語る上で外せない作品のひとつである事は間違いないだろう。