じょにあす さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
なろうからきららへ
京大出身で小説家としてのキャリアを持つ作者が、現在も「小説家になろう」へ投稿している実験作の一つ。
作者としては初のアニメ化作品で、なろう投稿前の商業作品を含む中でも一番の大ヒット作品。
大まかなコンセプトは「なろうのフォーマットを使ったきらら系(日常系)コメディ」と思われます。
基本的にゆるくて優しい世界観なので観ていてつらくなることはありません。
もちろん何か問題が起こらないと話にはならないのですが、主人公のアズサをはじめとして面倒見のいいキャラクターばかりなので、必ず解決します。
現実世界からちょっとファンタジーに変えられた問題がいろいろ出てきて、少し説教臭くなる部分もあるのですが、不快には感じません。
何も考えず頭を空っぽにしても観られますし、少し考える事もできる、日常系ほんわかアニメとして安心して観られる作品となっています。
ただ、短い尺に納めるため説明不足になっているところが少しありますので、疑問に思った方はコミカライズや原作小説を読むことをオススメします。
アニメとしては5話までは期待通りというか割と普通の作品なのですが、6話以降加速度的に面白くなっていきます。
特に10話に関しては、原作から大幅に内容が削られていますが、そのかわりに芯がしっかりしたため筋の通った分かりやすい話になっています。
原作ファンとして観てみたいネタは他にもありましたが、あそこまでしていただければ満足です。
10話だけでも多くの人に観ていただきたいですね。
書き忘れていたのでもう一つ。
本作はコミカライズ版がきらら出身作家ということもあり、漫画での再構築が上手いと評判で、アニメにもコミカライズ版の要素がかなり取り入れられています。
原作ファン・漫画ファンの評価が高いのも本作の魅力といえます。