Bハウス さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
80年代青春映画を再現したアニメ
原作は角川が提供している小説投稿サイトに投稿され
後に角川スニーカー文庫が刊行している小説
天涯孤独の女子高生がある日ふと通学を楽にしたいと思い
尋ねたバイク屋で出会ったのがいわくつきのスーパーカブ
彼女はすぐさま免許を取りカブに乗り
これまでの日常から一歩踏み出して行く
2021年4月アニメで本作が私のイチオシ
タイトルに書いたがこのスタッフは狙って作っていて
そのモチーフが80年代の角川が作った青春映画かなと
まず作画のディティールが凄く丁寧で
主人公の住む公団住宅の古びた感じだとか
道すがら通る十字路だったりとか
学校の教室の見せ方もすごく練り込まれている
主人公が第一話で色のない景色とモノローグすれば
全体的なトーンがモノクロになっていたし
キャラクターの肌の色を白っぽくする事で
女子高生のみずみずしさを見せているなと感心した
のんのんびよりのように一年間の話を
12話の構成で描いているが駆け足している感じもなく
各話だけ切り取っても見ごたえがある
主人公のクラスメイトで同じカブ乗りの礼子が登場した後は
淡々としたモノローグから会話調にシフト
やりとりがぶつきりで二人とも友達いない感出しており
二人がカブの前でランチしているのは
とても自然に見えていた
文化祭以降登場する椎ちゃんは
初めはカブについて楽しそうに話す様子に
距離感があったけれど
段々二人と一緒に話しているにつれ
二人に憧れるようになって行くのがかわいく
物語のポイントになっている
画のタッチで言うと初めのモノクロから
段々色がついてきて
雪道だったり最終回の桜景色に繋がっていく
PV見た時の期待以上で
折角最後に椎ちゃんもカブ買ったのだし
続編みたいなと思うけど
先にジュミスの「わんおふ」だろうと
自分で自分に突っ込んでみるw
※余談
「スーパーカブ」は本田の商品名とあって
協力監修に入っている
だから修学旅行回の二人乗りで法令違反騒動に
なって行ったと思うのだけど
現代劇とは言えフィクションとテロップ入れてるのに
目くじら立てる事もあるまいと
逆に言えば騒動になるほど
この作品が評価されているのかなとも思う
まあこの辺は人の好みだから
どうでもいいんだけど