「Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-ヴィヴィ フローライトアイズソング(TVアニメ動画)」

総合得点
85.8
感想・評価
778
棚に入れた
2570
ランキング
225
★★★★☆ 4.0 (778)
物語
3.9
作画
4.2
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
3.9

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ネタバレ

m さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心に刻まれる作品

歌でみんなを幸せにする。そのために、心を込めて歌う。

歌、みんな、心、幸せ。定義できないあいまいな概念を初の歌唱AIに託した、という設定。

AIを人間の代わりにすると演算したアーカイブだが、演算と人間の思考にどれだけの差異があるのか。人間なら心とは何か、幼いころからなんとなく感じ、知った気になって育つ。AIはそれができないのか?AIたちに与えられた使命と、1人1人の人間が譲れないもの、との差は何か?
人間があたりまえにしている概念が、このアニメにより再定義を余儀なくされる。

100年の旅を13話で、というのは正直駆け足だと思ったけれど、13話を見て納得した。これは、Vivyの記憶なのだと。この長さであるべきなのだ、と。
初めは単なる論理的な矛盾だったかもしれない。しかし、13話で額を突き合わせ冗談を言ったことが、過去のあのシーンで感じ取った「心」の表出以外に何といえようか。

「心を込める」というのがわからなくなり、歌えなくなったVivy。「迷いが生まれたままでは歌えない」と言ったDiva。作中では「心をこめる」ことを「思い出とともに歌うこと」だとまとめたが、私は、それは「過去から影響を受けてきた今の自分を全てぶつけること」に近いのではないかと考えている。そしてその姿が、相手の心を震わせる。

主題歌「Sing my pleasure」の落ちサビ、「もっともっともっと」の部分。どうしてそんな子供じみた表現なのか。
言葉に込められた心について、気づきを与えてくれる素晴らしいアニメでした。生きることは素晴らしいって讃歌響いている、そう感じさせる作品でした。AIと人、思考回路は微妙に違うかもしれないけれど、両者が幸せを感じれる世界を作れたらな。
製作者の皆様、記憶に残る作品をありがとうございました。

投稿 : 2021/06/23
閲覧 : 98
サンキュー:

8

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