nyaro さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
SF的な重力の設定を活かした話と映像が素晴らしい。そしてちょっとエロい。重力の考察を追記。
始めに馬鹿なことを言います。あの体勢のなんとエロいこと。メチャメチャうらやましいんですけど。パテマ、柔らかそう。
そして超ネタバレがあるので、嫌な方は本編をご覧いただいた後で。ちなみにかなり面白い作品でした。
{netabare} この話は、まず、SF設定からの物語の構成が滅茶苦茶面白いです。逆さに重さが働くことを利用して、ストーリーはもちろん、人物の動きや演出、心理面等々にうまく生かされています。
天地がひっくり返るようなどんでん返しがありますが、これはパテマと男(名前忘れました)が、空に落ちて行ったところにある都市の存在はどういうものかを考えると自ずからわかってきます。それにもっと早い段階。あの奇麗な星空が見えているシーンで雲を入れていました。普通なら晴れ渡った星空を見せるはずです。これは実際の地表の星ではないことに気が付かれない工夫なのかなあという気がします。SF慣れしている人なら、この段階でオチは想像つくでしょう。 {/netabare}
始めはちょっと人物が薄っぺらいかなと思いましたが、話が進むと結構、人が見えてきて、それぞれのキャラの動きを楽しめます。
あの学校の設定をもう少しやると面白かったかもしれませんが、時間的にはちょうどいい長さなので、ひょっとしたら編集で切ったのかもしれませんね。あの少し反抗的な女の子が妙にキャラだちしてたので、何かあったのかもしれません。
とにかく、重力に関しては実際の科学でも測定以外のことがほとんどできておらず、SF的には取り扱いが難しい分野です。重力制御などは現在のところファンタジーに近い領域です。
だからこそ、設定のうまさが問われる部分ですが、本作では感心するくらいうまく話にも映像にも取り込んでいました。
非常に面白かったです。
重力についての考察
男が52KG、パテマが-50KGだとします。
初め重力の足し引きでは、ガリレオの法則により落下速度が変わらないと書いていました。重力の足し算で2KGになってしまうと、体積に対して重力が小さいので空気抵抗は若干考慮されるかもしれませんが、ガリレオの法則どおり落下速度は52KGと変わらないわけです。
ただ、マイナス重力(浮力)のような力だと考えると辻褄が合いそうです。結果的には風船を沢山つけて歩いているような感じと言えばいいのでしょうか。
と考えたときに、風船の浮力のような力だとすると腕で支えられるのでしょうか。体重分の張力で引っ張られているわけですよね?たとえば鉄棒にずっと捕まっているようなものです。落下すれば死ぬ環境で。女子の細腕ではまず無理ですし男子でもかなりきついでしょう。それに会話までできていました。これは不自然すぎます。
結果的に2人に対してそれぞれかなり弱い重力加速度が働くような感じにならないと無理があると思います。ただ、二人ともGの符合が逆なだけ(±9.8m/S)だとすると0になってしまいますので、例えば9.8×(52-50)/(52+50)みたいなイメージの計算(パテマは符合が逆になるが重力加速度の絶対値は同じ)だと、差が大きければ大きいほど重力加速度は大きくなるのでアニメの中の描写通りになる気がします。