芝生まじりの丘 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
デザインセンスに溢れるノーテンキB級裁判アニメ
群像劇テイストで梅津監督の魅力溢れるキャラクタ群が入り乱れるのを楽しむアニメ。
梅津監督はキャラクタデザイン、キャラクタの配置、キャラクタの魅力を伝えるようなアニメーション作りが非常にうまい人だと思うが、この作品でもその才能はいかんなく発揮されている。
きらら系的なキャラ萌えではなくちょっと美大とかデザイン系とかそっち方向に発展したキャラ萌えがあってかなり自分好みな感じ。
ただこれも梅津監督作品の特徴なんだろうと思うが、ストーリーはかなりラフにノリで進められていくので、色々思っても適当に流せるような人以外にはオススメできない。
正直ガリレイドンナの時の科学というテーマも微妙と思ったが、ウィザードバリスターズの裁判というテーマもこの監督の才能的にあんまり向いてないというかかなりミスマッチだと思う。
裁判モノとかは流石にノリで流すんじゃなくて理詰めのもうちょっとしっかりした描き方しないとおままごと感が強すぎる。それができないならもっと裁判風の側面を徹底的に解体して(例えば裁判と言う名のただの能力バトルにしちゃうとか)しまった方が良かっただろう。
特に最終話は{netabare}弁護士があからさまに被疑者を貶めようとしたり、裁判官が法律関係なしに王様みたいに捌きを与えたりと{/netabare}違和感が大きい。
まあとは言ってもわりと自由で根アカで適当な感じの進め方自体はわりと好きなんだが。
あと自分はそもそも個人主義的傾向が強く、結構監督とかの尖り具合が出るというか監督名で語れるタイプの作品が好きなのでそこそこ好み。
結論
精緻な作品ではないが、キャラクタとその絵的な見せ方がアーティスティックかつウマいのでノーテンキにアニメが観れる人間にはオススメ。