nyaro さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
メジャーに対する反発じゃないよね? 追記 TVシリーズを見たので訂正です。
映画館に行く気にならず、DVDで視聴しました。
原作、TVのファンがリピートした、子供に人気でファミリー層が映画館に行ったので、大ヒット…というには数字が化け物じみています。
さて、結論からいって、面白くありませんでした。
自分がアニオタで、理屈をこねてアニメを見ているようなところがあるのは自覚しているので、メジャーに対する反発で、つまらないと感じているだけなのか、と自問しました。なるべく冷静に客観的に評価してみようと。でも、やっぱりどう考えてもつまらないです。いや、というよりも作品として成立していないです。
映画として元のTVシリーズに甘えています。解説もなしにいきなりストーリーに入る。映画というからには独立しても楽しめる工夫がないといけません。これは映画としては大きなマイナスポイントです。結末も中途半端です。
ファン向けの映画だというならそういう視点はわかります。これは中立の人間の評価だ、と思ってください。
やっていることはTV、コミックそのままですので、得るものも掻き立てられるものも、感動もありません。
それに、ストーリーそのものも、まあ、パタン化していますので、TVで楽しんだ、以上の展開ではありません。なにより禰津子もあまり活躍しないですし。
これでどうやったら感動できるのか、不思議でなりません。キャラ萌えなんでしょうか。映画館で見ればまた違ったのでしょうか。
歴代の数々のアニメに比べて、出来がいいとは到底思えません。3年後に名作として見られているか、といえば多分忘れられていると思います。逆にいえば、この社会現象には興味があります。
アニメの美しさは大したものですが、それだけでした。
追記です。
やっぱり、初回に見た直後は偏見が入っていた気がします。話が分かっているから、TVの続きを映画でやったから見る価値がない、ということはないですね。作品としてもちゃんと成立してますね。
それに今回のTV放映は早く新作が見たいという人もいるでしょうが、親切でした。シリーズの作品として視聴者への配慮は大したものです。
で、何が面白くなかったか。TV版を見て気が付きましたが、鬼滅の刃の話が無限列車編がサブキャラVS鬼の因縁の話とバトルばかりで、炭治郎・禰豆子中心の話ではなくなるので面白くなかったというのが正解だったと思います。
まあ、分かっている人は今更何をというでしょうが、要するに煉獄さんに熱くなれるキャラ萌え派の人には最高だったと思います。私は本筋のストーリーやテーマを追って欲しいほうなので、無限列車編以降がつまらなかったという事でした。
アニメーションとしての作画の出来は最高水準だったと思います。が、やっぱり数年後映画作品として、考察されたり、時代を代表したり、新しい何かを作り出したりした作品としてアニメ史的に残るかと言えば疑問です。もちろん興行収入はまあ10年程度じゃあ抜かれない気がすますが。