け~・える・い~ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
雪道なめんな(9話まではいい作品)
なにもなかった少女がバイクと出会って、世界を広げていくお話。
行動範囲がどんどん広がったり、お気に入りの装備品を少しずつ揃えたり、自分がバイクに乗り始めたころの楽しさが思い出されて、気持ちよく視聴しておりました。基本的にいいできのアニメだと思います。
しかし、第10話についてはいろいろともの申したい。
{netabare}
まず、小熊がノーマルタイヤで礼子の家まで行こうとするのは無謀な行為で賛同できない。4輪がチェーンを装着しなければならないほどの積雪があるなら、ノーマルタイヤの2輪ではまともに走るのはおそらく難しい。カーブやブレーキングでは転倒の危険があるし、下り坂は自殺行為。上り坂はタイヤが空転して登れないだろう。
礼子の家でチェーンを装着したが、チェーンは万能じゃない。つけたからって普通に走れるわけでない。雪原でオフロード走行を楽しんでるが、素人がいきなりそんなことはできるとは思えない。こけても雪に人型ができるだけで平気そうにしているが、それだけの柔らかい積雪があればバイクはおろか4輪でも走行は不可能。バイクで走行できるならせいぜい10cmくらいの積雪と思われる。それならこけたら痛いし怪我もする。そしてバイクも壊れる。経済的に余裕のない小熊がそんなことをするだろうか。さらに上着をぬいで半袖での走行。転倒の危険があるなかであり得ない。
ファンタジー作品ならそういう表現もありとは思う。しかし本作はホンダの監修をうけてリアルなバイク描写を目指していたはず。それでこれはちょっとないんじゃないかと思う。
私もバイクで本格的な雪道を走ったことがあるわけではない。せいぜい1~2cm程度の積雪路面を走ったことがあるだけ。だから大部分は想像です。それでも2輪の不安定さや雪道の怖さは知っている。実家は積雪がある地域だったので、中高は雪道を自転車で通学していた。4輪でならスキーや帰省のたびに雪道を走ってる。その経験から言わせてもらう。「雪道なめんな」。
でも、山梨なら積雪より凍結のほうに注意が必要そう(住んだことないけど)。ブラックアイスバーン(要は氷)は雪道より怖い。一見普通の路面に見えるしよく滑る。
※バイクでもきちんとした装備と運転技術があれば雪道での走行は可能です。実際雪国の郵便局員はスーパーカブで配達やってるし。田舎の郵便局で働いている友人に聞いたら、冬場はチェーンではなくスタッドレスタイヤを履いているそうです。普通のタイヤと違って接地感がふわふわしていて怖いそうです。
{/netabare}
11話視聴後追記
{netabare}
11話の椎の救護の仕方はいくらなんでも酷いなあ。小熊が鬼に見えた。
10話も雪道の危険性を軽視しててよくないなあと思ったけど、楽しい描写だし100歩譲ってまぁ許そう。でも、11話のシリアスな状況での前かごはないわぁ。
リアルな世界観に立ったうえでのフィクションだと思ってたけど、スーパーカブがスーパーマンのように何でも解決してくれるというファンタジー世界のお話だと思って視聴しないといけないようです。
{/netabare}