栞織 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
被災地の今・・・という青春もの
福島県いわき市が舞台ということで、出だし15分間ぐらいは、すわ大地震が今にも起こるかと思って見ていました。すいません。しかしヒロインの母親のセリフで東日本大震災後の話だと判明。そして、ヒロインと仲良くなる少年が、どうやら「海側」って言うんでしょうか、あの事故の原発のあるあたりに故郷があって、被災して仮設住宅で暮らした事があるという事が、ラスト10分間ぐらいでわかります。いわき市は確か内陸部だから、それほど被災していなかったと言う事か・・・・?と、私など離れたところからでは、そんな感じで見るしかなかったアニメです。内容はふつうの青春もので、特に福島でなくても成立する物語で、あえて言うなら福島県で見える夕暮れが特に美しかったからという感じ。それで「薄暮」というタイトルなんだと思った。原発とか被災状況に触れたくても触れられない、そんな感じのドラマです。歯がゆいとか言ったらだめなんだろう、現地ではタブーなのかもしれないと思った。クラウドファウンティングで、地元の人たちから資金調達して作られたアニメらしいですから。
うーん、あけすけに書いてしまいましたが、こういうあえて政治よりにできなかったみたいな被災地ものを見たら、なんとも言えない気分になります。はるか昔実写で「13番目の人格イゾラ」という邦画を間違ってレンタルして見たことがあるんですが、あの映画も阪神大震災の仮設体育館の様子が長々と映し出されていました。しかし話の内容としては、なぜそれが映っていたか、理由はまったくわからない映画だった。なんかそういうものを見ると、もやもやしてしまうのは私だけなのか?
あ、話の内容としては、「耳をすませば」みたいな話で、地方の奥手の高校生?ぐらいならこんなのがリアルみたいな話でした。ただ男子学生のがぶりよりが、かなり強引な感じで、ちょっとあれでしたけど。いや態度は紳士的なんですがね・・・。あるなあこういうのという事で拝見させていただきました。ただセリフがヒロインの女友達たちのかしましいセリフ回しが入って、よく理解できませんでしたが。ああいうの解読するのに慣れている最近のアニメファンの方たちは、すごいと思いますね。あと、テレビテロップに出ていた話題の「アニメプロデューサー」はセルフパロかもしれませんが、あの庵野秀明監督のアナグラム的名前で、気になりました。では。