セシウス さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 1.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ナナコンオヤジも脱力の作画
原作のゲーム版は元祖のPS2版をプレイしました。当時海外でもJRPGの代表作扱いだったと思います。そんな名作のアニメ化作品全25話と真エンドの26話を見た感想です。
ストーリーはある田舎町に引っ越してきた主人公がペルソナという超能力に目覚めたところで連続誘拐殺人事件に遭遇し、仲間を増やしながら犯人を追いかけるサイキック・ミステリーですね。原作に忠実に作られていたと思います。ただ何といいますか原作ではコミュというタロットの大アルカナに分類される21種類の人間関係の構築を8ヶ月かけて進めていく仕様になっていたので、2クールでは若干尺不足に感じました。「絆」と呼ぶにはちょっと浅いかな、と。
超能力がベースなので、ミステリーとしても若干物足りなく感じます。ただ原作の最大の魅力であった登場キャラクターの魅力はアニメでも十分に引き出せていたと思います。特に原作はゲームなので無言のアノニマスキャラだった主人公は、アニメではとても魅力的なキャラクター像になっていて良かったです。声優さんたちも完璧でした。
作画は粗末の一言です。キャラクター、ペルソナ、背景全てPS2以下のレベルに感じました。動画も低質で原作の擬似3Dキャラの動きの方が余程良かったです。バトルシーンもアニメならではの迫力が出せておらず、強いペルソナと弱いペルソナの区別がつきませんでした。
音楽は原作から流用しまくっていて豪華絢爛です。ただ使いどころがイマイチで浮いているシーンが多かったです。
RPGのアニメ化は体感時間の問題(プレイ時間50時間なんてアニメ化できない)もあってそもそも難しいとは思います。この作品はそれでも結構上手にアニメ化できていたと思いました。あとは作画さえ良ければ… 尺不足の点は原作をプレイ済なので色々脳内補完できましたが、初見の人はわけがわからないかもしれませんね。まあシリーズファンなら見ても損はない作品だったと思います。