シボ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
面白いのに眠くなる不思議な作品
住人の半数が特別な能力を持つ街、咲良田(さくらだ)を舞台に
様々な能力者が登場する物語です。
相麻菫(そうまひとみ)の導きで南校舎の屋上で出会った
「記憶保持」の能力を持つ主人公の浅井ケイ、
「リセット」の能力を持つヒロイン春埼美空(はるき みそら)。
2人を引き合わせた相麻の序盤での早すぎる唐突な死。
その事件を軸に不思議な能力者達が巻き起こす問題をケイの頭脳で
はるきや仲間達の能力を駆使して打開していく展開が面白いです。
物語の中心のケイ、はるき、相麻。
この3人のそれぞれ個性的で独特なセリフの雰囲気が素敵でした。
花澤 香菜さん演じるはるきがケイとの出会いによってどんどん
感情が豊になっていくのが嬉しくなるんです。
はるきって苗字なんですよね~。
「はるき! リセット」ってケイの指示にリセット、セーブを
繰り出す彼女。
自分の中で最後まで彼女の名が「みそら」ってあまり入っていきませんでした。
悠木碧さん演じる相麻菫の独特な雰囲気のセリフ回しがとても印象的なんで耳に残ります。その悟ったような口調は
能力で未来を知ってしまっているせいのなかなって。
あの現実味のない感じはそういうことかって。
石川界人さん演じる浅井ケイは暖かく落ち着いているけど
時に熱い感じが良かったです。
中盤
リセットによる繰返す時間軸の解りづらさも相まって
途中で寝落ちした回が何度もありました。
ちょっと時間軸と能力の関係が難しくて混乱しますね。
その度に見直したりしながら
視聴してたので観終わるまで結構時間かかっちゃいました。
その他のキャラクターでは
落ち着いた雰囲気で癒される野々尾さん
(猫と一緒に寝てる姿は微笑んじゃいます)
夢の世界での片桐穂乃歌・ミチル
(現実感のない、どこか不思議ちゃん的なしゃべり方が印象的でした)
が好きだったかな。
能力って特徴があるだけに覚えやすかったです。
後半、相麻の計画が明らかになっていくにつれて先が気になる展開に
引き込まれました。
それにしても未来が見えてしまう相麻の孤独で苦しい
選択が明らかになる度に泣けちゃいました。
(ケイ達が高校生になっている中で一人
中学生の姿のまま止まっていることだけでも切なすぎます~~)
そして強がってても中学生であの選択をせざるを得ない彼女の苦しさが
辛いんです・・・・。
ケイとはるきの微笑ましいやり取りに、最初から理解して二人を
引き合わせるしかなかった後半での相麻の行動は涙出ます。
最終話で夢の世界で
無感情だったはるきが変わっていったように、どこか全てを
見透かしたように常に語っていた相麻が
最後の最後で心根を隠さずにケイやはるきに感情をぶつけるシーンが
めっちゃ苦しいです~~><!
あ~~相麻自身が幸せになる選択ってないのかな。
そんな未来を願って泣けちゃいました~~。
最終話を観終わった後、同じ人多いと思うんですけど
あの南校舎の屋上での最初の出会いのシーンをまた観てしまいました。
もう相麻の挑発的なケイに対する態度、その覚悟がわかって観ると
やっぱり涙でちゃうんだな~~。
最終話エンディング
好きだった
後半のOPのWEAVERの「だから僕は僕を手放す」が流れる中
ケイの肩にそっと手を置き、髪を伸ばそうかなって提案するはるきに
「僕は記憶力が良いのが自慢なんだ」って語るケイが最高です。
そして咲良田でのいつもの日常(野々尾さん和む~)風景とともに
海辺でのテトラポットの上で静かにほほ笑む相麻の姿が心に残ります。
ホントに何度も言うけど幸せになって欲しいな~思っちゃうラストでした。
テンポや解りづらいとこはマイナス点だけど、心の葛藤や心情が
胸に刺さるとっても心に残る作品でした。