ウェスタンガール さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
怪獣大戦争
始めにシンギュラー・ポイント(特異点)ありきである。
“どこでもドア”であり、時空を超えて全員集合の大号令をかけている張本人がいるはずだ。
以下は妄想である。
それはCERNのLHCが引き起こした事故かもしれない。
あるいは作者の妄想が余剰次元を通じて引き起こしたメタ設定の可能性だってある。
しかし、確度が高さから言えば、これは“X星人”の仕業というのが最も円谷的だ。
そう、異次元からの侵略である。
彼らは“紅塵ネットワーク”を利用して、宇宙検察官を欺き、裸の特異点を越え、この宇宙の破壊を狙っているのである。
さあジェットジャガーの出番だ。
さすがに巨大化は苦しいので、ここはメカゴジラの頭脳となってシンギュラポイントを逆に辿り、裸の特異点を塞ぐという英雄譚になるのであろうか。
あるいは、トップレスになったメイちゃんが…。
そういうキャラではなさそうだ。
2話を残すのみである。
いや〜、面白かった!!!
さすがに…、と思ってましたが、そうきましたか。
円城ワールド、紅塵の如く濃密に堪能させていただきました。
輪廻の蛇!!!
これこそが核心である。
キッチリとファッションに取り込むメイちゃん、やっぱ天才ですね。
シンギュラーポイントを通じて、特撮大好きな子供心が共鳴し合い、つながる想いである。
恥ずかしさと共に封印されてきた過去が、年老いたオタク心に働きかけるのである。
そこでは現在過去未来といった時間線は意味を持たず、愛すべき迷作怪作の数々が溢れ出し、我々は成す術もなく、ただ最大級のオマージュが詰め込まれたビジュアルに酔いしれ、幸福を噛みしめるのみである。
それはまさにゾートロープ(回転のぞき絵)、語源である「生命の輪」そのものであり、ウロボロス(輪廻の蛇)の中で永遠の時を刻み続けるわけだ。
それで良いのである。
さらにもう一つ、やはりと言うか期待どおりと言うべきか、B級SF的お約束が嬉しいビジュアルを持って、このお話は一応の終幕を迎える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「我々は脱出する。まだ見ぬ未来に向かって…」
土屋統制官と仲間たち、X星人の陰謀が目前に迫る。
To Be Continued…