どどる さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
明るく楽しい ときどき名作
基本的には明るく楽しいアニメ。
これに加えてシリアスの部分が意外と出来がよく、特にウラシマン、ヒューラー、ルードビッヒの3人の話をしている間は名作と言っても良い作品です。
個人的にもっとも好きなのは40話。
フューラーの影武者であるアンドロイドの方が生き残ってしまい、本人の復讐をしようとするエピソード。
私が犬やアンドロイドの忠義に弱いのはあるのですが、この40話が特に優れているのは、人間性を表現させるために人間の皮を取り払ってしまうところ。
人間性と人間の外見は、本質的には無関係なものです。
われわれが「人間性」と呼ぶものは本能とは異なる部分で発揮される善性などであり、それは犬や馬はもちろん、トカゲやネズミにも存在しますし、時には虫にさえ、人間性らしきものがうかがえます。
鉄の塊となったアンドロイドが発揮する人間性は、外見が非人間的であってもやはり、人間そのものです。
ウラシマンは「人間より人間らしい」という表現でしめくくります。
わたしがもっとも好きなのはこのエピソードですが、2クール目に入った頃からこういった渋いエピソードがちょこちょこ現れるのが、ウラシマンの魅力の1つです。
そして最終回がまたもっとも良いエピソードのうちの一つなので視聴終了後の満足感が強いんですよねこれが。
最終回の「わざわざ迎えに来たんだ。ジタンダ総統」につながる流れがものすごく好きです。
悲しみと笑いの行ったり来たりが大好き。
1年以上のアニメでまた見るかもって思える貴重な作品のうちの一つです。