nyaro さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
面白いですが、1期よりちょっとIQが上がった分爽快感が減ったかな。
ゲートの2期です。1期のかなり単純明快な面白さと違い、個人的な部分に焦点が当たって、若干暗い感じになります。
その分話は2期の方が複雑になって来てますし、一応感動的な場面もありました。ですが、本作の良いところはどちらかと言えば、伊丹部隊+3人娘+ピニャ殿下のハチャメチャな俺TUEEEですから、その点で単純な面白さ、爽快感は薄れています。
特に性的なニュアンスを入れてきています。まあ、お話としてはわかりますし、綺麗ごとではないストーリーというのも、ある種のテーマ性に寄与しているとは思います。ですが、異世界=法と人権思想が不十分で女性の扱いがひどい…という部分の深掘りが十分できているとも思えず、しかもそこに強制的要素が入っているので、エロを純粋に楽しむのもはばかられます。
まあ、その暗さ、強制性も女性の理不尽な物語になっていますし、2人の性奴隷の内面が対比にはなっていたし、見ている私も何とも言えない感情を持ちましたので、意味が無いとは言えないです。
そして、栗林の戦闘のカタルシスにもつながってきますので、悪くはないんですけど。
そういう暗いエロスも作品の一つの要素として世界観の厚さにもなるし、エピソードの出来自体は悪くないし、自衛隊のエクスキューズにもなりますが、ちょっと1期との雰囲気の差に戸惑いがあります。
もし、雰囲気を合わせるなら、ピニャ殿下とその部下はもともとエロ要員のニュアンスがあるので、彼女たちにエロ要素は全部明るく背負わせても良かったような気がします。王族としてのけじめもストーリー化できると思いますし。
2期は個人のヒューマンストーリーとしての出来栄えはいいのですが、知能指数が中途半端に上がってしまい、エンタメとしての出来を損ねてしまったかな、という気がします。
作画は相変わらず高い水準で、全体的なバランスが私の好みです。アニメとしてこんなに見やすい作品は結構珍しいと思います。
キャラはピニャ殿下が良いですねえ…王女の気品と下世話さとエロさを兼ね備えた、非常に秀逸なキャラ造形です。
と、とても面白いのですが、1期より少しエンタメ感が減ったかなあ…という感じです。まあ、どうせシリーズ通じて見るので区別する必要もないですけど。
以前はシリーズまとめた感想をここに書いていましたが、23年7月、1期と2期を分けて記載しました。