「機動戦士ガンダムSEED DESTINY[シードデスティニー](TVアニメ動画)」

総合得点
75.3
感想・評価
1317
棚に入れた
6574
ランキング
819
★★★★☆ 3.7 (1317)
物語
3.4
作画
3.7
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
3.6

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nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

メイリンとルナマリアの対比に注目すると面白いです。

 女性たちに注目すべき話でした。特にルナマリアとメイリンの対比に注目すると、デスティニーは面白い見方ができると思います。

 一番いい男を捕まえようと必死なホーク姉妹です。もちろんモビルスーツのパイロットであるルナマリアは造形もいいですしパンツも見せたりして、ビッチ感を当初から思いっきり描写しています。アスランに股を開く描写がないのが不思議なくらいでした。その意味では前作のフレイ以上でした。ですが、シンは残念ながら外れくじ?でした。

 対するメイリンも同じような思考ですが、姉に対する引け目があるのかどこか一歩引ひています。オペレータでしたし。ただ、彼女は窮地に陥ったアスランを助け命がけで逃亡します。弱ったアスランの本質に触れ、アスランを好きになり、最後はカガリからアスランを託されるわけです。
 メイリンはオペレータの時の声の演技が良かったです。

 カガリです。自分の意思によらない流されるままの政略結婚から最後は国に殉ずる決心を自ら固めて、アスランから身を引きました。自分の無能と父の遺志を明確に継いだ時に覚醒しました。この娘が一番成長しました。

 ラクス様は、本作においてはルナマリアやカガリ、ミーアとの対比のような存在でした。女性や母的な存在として、指導者として、歌手として欠点がありません。まあ、ミーアにちょっと嫉妬したところが可愛い場面でしたが。ラクス様は3人の女たちの対比として抽象的な存在になったともいえます。本作では活躍したとは言い難いですが。
 ただ、ポイントポイントでカッコ良かったですね。特にカガリが放送でメッセージを流すときに登場したシーンは最高でした。

 対するミーアです。夢見る少女である彼女の生き方の滑稽さは、ただ、懸命に憧れに追いつこうとするいじらしさでもありました。いいように使われて、アスランの態度といいラクス様登場の時の惨めさいい、偽物であることを自覚しているが故に憎めないし、彼女を利用している周囲が非常に醜く汚く思えました。

 あとはステラですね。彼女はシンの想い人になるわけですが、シンは心の底からどうでも良かったですね。ステラはZ以降の過去作における強化人間たちの悲哀の集大成でした。造形もいいし、可哀そうではありますが、可哀そうなエピソードを作るための素材になっているだけでした。

 グラディス。目立ってました。議長とも寝てましたし。艦長というより女性管理職としての悩みというか、無能な部下に苦労の様子がよく描けていました。

 一方の男チームはまあどうでもいいです。あの一瞬で死んじゃうフェイスの彼とか扱いひどすぎです。男の中で面白いのはキャンベルの化けの皮がはがれるのを楽しむくらいです。


 ストーリーは冒頭のガンダム強奪から追跡戦、そしてアスランが何者かが明かされるところまで、かなり面白かったです。キラ登場からフリーダム発進からカガリを攫って地球を飛び立つシーン話の出来は非常に良かったです。
 全体的に子供っぽいと言われるシードシリーズです。たしかに、コロニー対地球の構図や因縁話は過去のテーマの模倣ですし底が浅い面もあります。が、やっぱり女性キャラたちの生き方に注目すると、深みもあり非常に面白い話でした。

投稿 : 2021/09/18
閲覧 : 492
サンキュー:

4

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