ひろたん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
実際、異世界に飛ばされたら、やっぱりそうだよね!それが現実!の世界観
自分は普通の人間だ。
もし、自分が身ぐるみ一枚でRPGの世界に飛ばされたら・・・。
普通に困る・・・。
食べものどうする?
寝るとこどこ?
目の前に敵がいたら、たぶん、すげぇ、怖い。
最初から絶対的な能力を持っていないどころか、
ナイフすら持っていないし・・・。
ゲームじゃ片手でひねりつぶしていたような
最弱モンスターが目の前に現れたら、
たとえナイフを持っていたとしても、たぶん無理。
もし、スーパーマリオの世界に入って、
最初に遭遇する目の前の動くキノコ。
実際は、自分より背が高いんだよ。
踏めって無理だよ。
そんなに高くジャンプできるわけないじゃん。
って、このぐらい画面の外の傍観者から、
ゲームの中のキャラに視点転換してくれる作品です。
・・・RPGのキャラ達、今まで、いろいろ怖い思い
させちゃってごめんねと謝りたくなる。
つまり、この作品は、超現実派の異世界転生ものです。
剣でも魔法でもどっちでもいいんだけど
スーパーチート能力で蹴散らしたり、
ドジっ娘女神が隣で微笑んでくれたり、
死んでも生き返るから大丈夫みたいな、
異世界転生ものの幻想を見事打ち砕いてくれます。
この作品で、異世界転生ってすごく怖いと思いました。
ゲームの中の話だけなら、いたくもかゆくもないことでも、
実際、自分がその立場になったらと言う視点のもと、
生きることの大変さ、死ぬことの怖さが上手く描かれています。
仕事、お金、生、死、仲間、リーダー。
普段の生活の中では、ふと気を抜くと忘れがちなことだけど、
とても大切なことを思い出させてくれるお話しでした。
今までこう言う視点の異世界転生ものってありました?
逆バージョンの「魔王さま!」とセットで観ると、
対比になって面白いかもしれませんね。