nyaro さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
うーん…なんか、うーん。クリエーターは頑張ったと思います。
話は確かに面白いです。
サイレンススズカ、スペシャルウィーク、グラスワンダーなど実際の競走馬のレースに基づいて話が作られているせいか、なかなか山あり谷ありでした。ダビスタ経験があったので舞台にすーっと入れたのも良かったですね。
さて、このアニメについて考えるべきは、競走馬を少女に擬人化する、その1つにつきると思います。競馬というスポーツ的な要素なのでちょっとお肌が見えていたりすることにはあまり違和感がなかったですし、服装はまともでした。が、やっぱり根底にある、少女擬人化の精神性については考えてしまいました。
このアニメの話の出来がいい事については否定しませんし、いまの日本のアニメは、多かれ少なかれ性愛的な視点でティーンの少女を愛でる、という消費のされ方をしているので、商売として考えればなかなかうまいバランスで作ったかな、と思います。
ですが、この話を実際の競走馬のストーリーとして見た場合、あるいは、擬人化を男女でやったら、どうだったか、ですよね。男が混ざる場合、まず、マーケットがあるかが問題ですよね。感動でいえば、サイレンススズカ、ハルウララの話などは、WIKIで見る限り実際の競走馬のドキュメンタリーでみるのが、一番感動するのではないでしょうか。
これが始めからJKものだったら、別にいいんですが、わざわざ少女擬人化を挟むと、常にそのことを考えてしまい、イマイチ、どこかで冷めてしまいました。競馬場を走っている姿は、ともすれば、なんでこんなの見てるんだろう、と思ってしまう瞬間があります。そういったことを気にせず純粋にアニメとして楽しめた人もいたことは想像つきますし、それはそれでうらやましいと思います。
なお、止め絵や引き絵、反復の絵が多くて、思ったより単純なアニメだなあ、と思いましたが、キャラの絵は丁寧に仕上げていて、不快な作画の乱れはあまりなかったと思います。お金をかけないで動きが出るように工夫したなあと、そこは感心しました。クリエータががんばったのでしょう。
面白いですが、やっぱりこれを見ている自分にどこか後ろめたさを感じました。
後、アイドル歌手的な設定はどこへ?初めからいれないほうが、深い話ができたのでは?