ひろたん さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ヒロイン水野茜のあまりにも普通過ぎる髪型に惹かれた
主人公たちは中学生。
青春と呼ぶには少し早いですが、子供でもありません。
しかし、エヴァの主人公に代表されるように、
この時期の子供たちは、とても複雑。
自分の内側に芽生え始めた嫌な部分と
まだ残る純粋な部分があり、二律背反です。
高校生になると、その二つにうまく折り合いを
つけてしまっています。
それを成長と呼ぶのだと思いますが、もう大人です。
初恋や恋愛に目覚めるのは、
子供以上、青春未満、思春期のちょうど真ん中、
やはりこのどっちつかずの中学生だからこそ
描けるテーマなのだと思います。
初恋と言うテーマは、高校生では少し遅いかも。
この作品は、そんな初恋について、
「まだ残る純粋な部分」に真摯に向き合って描いています。
初恋とは、総じて良い思い出だけで終わってしまうものなのですが・・・。
物語は、ヒロイン水野茜の{netabare}内にため込んできた気持ちが
一気にあふれ出した{/netabare}あと、ラストまで駆け抜けます。
その間、どうなっちゃうんだろうって心穏やかではありません。
「月がきれい」どころか、君たち二人がきらきらしていてまぶしすぎるよ。
と、言いたくなります。
・・・自分、歳とった!?・・・つらい。
ヒロイン水野茜の髪型、結っていない、リボンや飾りもない、
ギャルでもない、不思議スタイルでもない。
つまり、アニメじゃない、あまりにも普通過ぎるところが、
純真無垢で、自然で、それでいてどこか懐かしさもあり、
とても惹かれました。
ピュア、ナチュラル、ノスタルジック・・・
こんな言葉に反応しちゃうのは、やっぱり歳のせい?
だって、自分が中学生のころは、こんな言葉に反応はしなかったでしょ。
この作品は、こんな乾いた気持ちに潤いを与えてくれました。(涙)