nyaro さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
古(いにしえ)の名作。今だから面白い。
これは〇〇もの、と書くのは無粋でしょう。ただ、ファンタジーではありません。
異世界魔法冒険ものでも、貴種流離譚でもありますし、SFでもあります。
世界観に関心したし、設定も良かったし、感動したし、ヒロインの性格付けがいいし、なにより話が面白いです。
2クールということもあって、途中少しだけ間延びしたかなあ、というところがありますが、人によっては一番面白いと言えるところかもしれません。
序盤の終わりくらいの戦闘シーンは度肝を抜かれます。いや、そう来たか、と。
また、重層的な世界であることは2話の段階で提示され始めます。
ちょっと古いアニメなので、キャラデザと性格付けが今のテイストとちょっと合わないところもありますが、2話くらいでまったく問題なく慣れました。
2003年と言えば、時代的にエヴァのあと、アニメが衰退したあと、復興してゆくきっかけくらいの時代なんでしょうかね。
世界観、舞台設定についてのネタバレ
{netabare}
初めは、中世風魔法もののテイストですが、科学技術であることは、早い段階でわかります。
魔法などの超自然現象は、科学技術の産物です。
また、世界の技術の進歩は意図的に抑えられています。それを守るのがピースメーカーです。
ゼフィリスというAIが可愛いです。
兄はドラグーンという竜の化身、に見せかけて、竜機神という兵器です。ピースメーカーとの戦闘シーンが本当にカッコイイです。
序盤にカエルの化けものが出てきて、いかにも魔物的な雰囲気ですが、これは竜機神の成れの果てです。この設定には痺れます。
中盤、過去の文明の要塞が出てきて、そこでストーリーのベースについてはネタバレとなります。
強制的にヒロインを守るように定められた人々の存在が明らかになり、ヒロインと兄姉との関係に影を落とします。
{/netabare}
など、ディープなSF設定が根底に流れており、非常に満足できる作品でした。 いや、かなり面白かったです。