カミタマン さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
NOZIROH GOL
2021/05/10 投稿
1話を見て,これはものすごいものが始まるという予感がしました。
なんと言っても描き込まれた作品世界。特にDECA-DENCEの外壁やそこから見下ろす風景によってDECA-DENCEの巨大さが表現されています。 内部のタンカーの町も遠景としては混沌とした生活感に溢れ在りし日の九龍城を彷彿させるたりします。
戦闘シーンも爽快に動き回ります。進撃の巨人の戦闘シーンの動きに似ては居ますが・・・
ヒロインのナツメの表情が実に豊かです,顔も声もころころと変幻自在w
1話にしてがっちりと引き込まれました。
で2話で{netabare}驚きの展開が,
1話にも臭わすシーンはあったのですが,この世界ってゲームの世界だったんですね。逆ログ・ホライズン的な設定です。プレーヤーはギアと呼ばれ本体はサイボーグ,彼らはプレイヤーなのでゲーム中で怪我をしても痛みを感じませんし死にもしない設定です。カブラギもギアです。ナツメらタンカーと呼ばれる人間はさしずめログ・ホライズンの大地人的な位置付け。死んだらそこまでです。
ところで,ギアの中の人サイボーグの世界はスポンジボブ的な?雰囲気のキャラクターデザイン(作画の負担を軽くするための製作上の理由かも知れません。)の別世界wそこに生活する人も含めて全てが企業の所有物で,全てがシステムによって管理されているディストピア世界。世界の上位40人程度が世界の富の半分を所持している我々の現実世界の延長を感じさせるような設定です。
ストーリーの骨格はカブラギとナツメがシステムを破壊しギアの中の人であるサイボーグをディストピアから解放すると共にタンカーである人間をDECA-DENCEのタンクの中の生活とガドルと呼称される怪物の脅威から解放する物語と言えると思います。
ただ,自分としてはデカダンスの外,リアル?のサイボーグ達の世界ににどうもなじめず・・・感情移入が今ひとつ出来なかったというか,感動的な場面でもここ泣くところかな?みたいに感じました。残念ながら1話の傑作の予感は下方修正となりました。ゲーム世界と現実世界が存在する設定の難しさが表れたように感じます。{/netabare}
自分としてはDECA-DENCEの世界とナツメの百面相がとにかく魅力的に感じた作品でした。
評価はアニメオリジナルという点としっかり完結している(これ結構重要!)点で加点しています。