えたんだーる さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
音楽を題材にすると大変?
== [下記は第5話まで視聴終了のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで観終わった時点で、このレビューを書いています。
原作はタイトルと「高校生が三味線を弾く話」というレベルの内容しか知らないで視聴を始めたので、第1話で主人公の澤村雪(さわむら せつ)が青森から東京に出てきた展開で「これがどうやって高校の部活で津軽三味線を弾く話になるのか」とビックリしましたが、2話以降の力業(?)で無事に津軽三味線同好会が発足しましたね。
第1話のおねえさんは何かの伏線なんでしょうか。
基本的には『この音とまれ!』と同じ系譜の大会に参加するスポ根展開とラブコメ展開のハイブリッド作品になりそうです、知らんけど。
で、音楽を題材にしたアニメ作品っていうと最近は『響け!ユーフォニアム』みたいな先例もあって音に説得力を求められるようになりつつあるんじゃないかと思います。
特に視聴者にも経験者が多そうな吹奏楽、ピアノ、ロックバンドなどのストーリーではいわゆる「○○警察」的な指摘を受けるリスクが相当に高そうです。
原作がラノベや漫画だと「演奏についてはご想像にお任せします」状態ですが、アニメだと実際に演奏場面が出てきてしまうので、このリスクを原作に被せられず独りアニメが負うことになります。
そこでガッカリ演奏を聴かせてしまうと、一気に原作読者の反感を買うわけです。幸い「津軽三味線に詳しい」なんて読者・視聴者は少なそうなのでそういう意味では吹奏楽やピアノよりは多少気楽なのかもしれませんが、それでもオリジナル楽曲などもあるのでさぞかし作るのは大変だろうなと思います。
三味線に素人の私は、演奏にそれなりの説得力も感じつつけっこう楽しく本作を観ています。原作の冊数が多いので、これから追うかどうかはアニメ次第かなあ?
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==
2021.6.23追記:
最終話まで視聴終了しました。
第1話で関わったおねえさんと知り合いのロックバンドのメンバーたちは出てきていましたが、おねえさん自身は出てきませんでしたね。
梅子さんの財力はいろいろとハンパない感じではありましたが、主人公の仲間うちに実家がお金持ちの人がいるというのは良くあることだと思うのですが、主人公自身の身内がお金持ちというのはこの手の青春もののストーリーでは意外と少ないパターンのような気がします。
コンクールの演奏描写に説得力を持たせる音作りには、ある程度成功していたんじゃないかと思います。まあ、「その世界の第一人者」を描くわけじゃなくて「高校年代の第一人者」を描けば良いので、奏者の都合はなんとかつく面はあるかと思うのですが、それでも本作は頑張ったんじゃないでしょうか。
そこそこの数の登場人物がいたわりには、みんなそれなりにキャラが立っていたのは原作の力なんでしょうね。津軽三味線同好会顧問の小藪先生の空気の読めなさ加減は、ある意味このアニメの癒しだったかもしれない…(笑)。