101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
萌えろ♪♪ラノベ業界
高校生ラノベ作家の主人公少年・和泉正宗。
共に暮らす引きこもりの義理の妹・紗霧は、
実は正宗の作品に際どい絵を書いてくれているイラストレーター・エロマンガ先生で……。
同名ラブコメ、ライトノベル(未読)のアニメ化作品。
【物語 3.5点】
ラノベは“ご都合主義”!?エンタメなんだから、
都合付けて面白おかしくしなきゃしょうがないじゃないか?
そう言わんばかりの上記のような偶然、ハプニングが、
物語の転換点、起爆剤に多用されるノンストレス風味。
ラノベ業界が舞台とあって、100万人に読まれる人気作品と
誰か一人のために書かれた作品、誰か一人が熱烈にハマる作品。
どれが本当に良い小説なのだろうか?
ヒロインは引きこもり。外の世界へどう踏み出していくのか?
といった結構、重たい問いもあったはずだが、
萌えのオブラートに包まれてサラリと提供されるため、
鼻の下が伸びることはあっても、胃が痛む心配はありませんw
ラブコメとしては義妹が一段落してから、
他のメイン一巡後、再び義妹と主人公の過去掘り下げという王道構成。
……と思いきや、{netabare}最終回がお祭りハプニング回でドタバタと締まらないのも本作らしいw{/netabare}
【作画 4.0点】
アニメーション制作・A-1 Pictures
ヒロインズの顔面が崩れる心配もない、しっかりとした土台の上で、
女の子のどこを見せてドキドキさせるかというチラリズムの探求。
どの動作を反復させればあざとく見えるか。赤面、あわわ口などの顔芸。
など視聴者をくすぐる手練手管が次々と繰り出され、
終始、安定して萌えることができますw
ヒロイン・紗霧には専属の“紗霧アニメーター”小林 恵祐さんが付き、
“紗霧カット”で、世界で一番可愛い妹の言動をさらに追求。
シチュエーションはあり得ないのに、少女の肉感溢れる身体描写は妙にリアルで、
どんどん沼に引きずり込まれる感じw
小林氏は他のヒロインのカットでも肉感を増量する活躍ぶり。
あの衝撃の{netabare}エルフ先生の全裸ピアノ{/netabare}も担当されたのだとか。
どうもご馳走様でしたw
【キャラ 4.0点】
義妹・紗霧。諸々、あり得ないハプニングでバタバタした末、
エロマンガ先生と呼ばれて「そんな名前の人は知らないっ!」と決め台詞一発。
一連の“コンボ”こそ、萌えでリアリズムを強行突破する、
二次元でしか味わえない、自信溢れるラノベキャラ造形の象徴。
エロい“素材”の収穫チャンスに目を輝かせる紗霧。
発行部数を戦闘能力みたいに振りかざしてマウントを取ってくる山田エルフ大先生。
その他、{netabare}カースト上位の陽キャ属性で押し入って来る同級生。
ラノベを低く見る一般人にお勧め作品をゴリゴリ推して、
コッチ側へ引きずり込もうとする書店員。{/netabare}
などなど、ハラスメント案件にもなりかねないシーンもありますがw
かわいいは正義なので全て萌えます。許されますw
波乱の中だとムラマサ先生がデレも女の子らしくてまとも?と錯乱しますが、
正気に戻って振り返ると着物姿で、口調がラノベの女剣士風?で、
{netabare}エルフ先生を亜人と呼んだり{/netabare}もするので、やはり普通とは違いますw
推しを挙げるならエルフ先生。
特に9話が綺麗な“思い出”として残っています。
私もあの島に行って“妖精”に遭ってみたいです。
あと、個性しかないラノベ業界で、
珍獣作家共を軽くいなして成果を出す
編集・あやめさん。ホント頭下がりますw
【声優 4.0点】
和泉紗霧役・藤田 茜さん。山田エルフ役・高橋 未奈美さん。千寿ムラマサ役・大西沙織さん。
ヒロインズのロリボイスは、時に裏声、裏返りも交えた、
平均して甲高い、あざとい妙演w
彼女たちへのリアクションに対応するのは和泉正宗役の松岡 禎丞さん。
高めのシャウトを巧みにコントロールした盤石のツッコミボイスw
その松岡ボイスに{netabare}BL趣味を誤解する{/netabare}狼狽ボイスで釈明のスキを与えない
獅童 国光役の島﨑 信長さんもジワジワ来ますw
【音楽 4.0点】
劇伴担当は菊谷 知樹氏。
ラブコメと言うことで時々、金管がとぼけたり、縦笛の音程が外れたりもするがw
音質は柔らかく、音量も抑えられ、舞台裏でノンストレス空間を下支え。
OP主題歌はClariS「ヒトリゴト」
本音を中々言わないけどねと恥じらう歌詞が紗霧の心情ともマッチ。
ED主題歌はTrySail「adrenaline!!!」
洗濯機もまわり、夢もまわる。アゲアゲ♪ポジティブソング♪
お洗濯たーのしー♪
【感想】
マサムネ先生とエルフ先生。両人の執筆スタイルの違いにも考えさせられました。
仕事人として真面目なのはスケジュールをキッチリ守るマサムネ先生なのでしょうが、
締め切りはろくに守らないけど、遊び心を忘れないエルフ先生の自由奔放なスタイルの方が、
面白い作品が生まれ易いのでしょうね。
ただマサムネ先生のスタイルにも過去にまつわる理由があって、
結構、深かったです。
……と、終始、画面の前でブヒブヒ言ってた自堕落を正当化してみるw