えたんだーる さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
合体竜人って、なに?
== [下記は第5話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり] ==
「原作グリッドマン」とクレジットされていますが、これは原作者の名義として「グリッドマン」が使用されているものと思われ、本質的にはオリジナルTVアニメ作品といえます。
アニメシリーズとしては前作にあたる『SSSS.GRIDMAN』(以下、単に「前作」と記載)のレビューにより詳しく書きましたが、1990年代に『電光超人グリッドマン』という特撮ヒーロー番組がありました。
そこに出てきたグリッドマンのサポートメカが変形・合体したロボット「ゴッドゼノン」および「ダイナドラゴン」が本作の合体ロボットである「ダイナゼノン」や「ダイナドラゴン」の元ネタと思われます。
ストーリー的には直接前作を引き継いだものではなく、独立の作品なので本作から観始めても特に問題はないような作りになっています。
全体ストーリーとしては主人公の麻中蓬(あさなか よもぎ)、ヒロインの南夢芽(みなみ ゆめ)、蓬や夢芽と出会った怪獣使いのガウマ、そしてガウマたちに巻き込まれて参戦した山中暦(やまなか こよみ)と飛鳥川ちせといった5人の面々と、それに対抗する4人の怪獣使い(ジュウガ/オニジャ/ムジナ/シズム)といった構図に、夢芽の姉の死の謎や、蓬のバイト先での先輩? 上司?にあたり暦ともかかわりがあるらしい稲本さんの過去などが絡むものになっています。
各話ストーリーとしては「怪獣使い」に操られた怪獣とダイナゼノンとの戦闘に集約される明快な話ではあるのですが、ガウマと他の怪獣使いにも何か因縁があるようで、全体ストーリーでじわじわと明らかになっていく事実が気になって視聴のモチベーションは高めです。
暦とちせが一緒に住んでいるようなんですが、その理由も今後明らかになったりするんでしょうか?
怪獣がなんとなく社会の歪みみたいなものの象徴であるような雰囲気があり、そのあたりがウルトラQとか昔のウルトラマンっぽさもあって、そこには円谷プロダクションっぽさがにじみ出ている感じがあります。
ここまでの印象では、前作よりも面白いかなと思って観ています。
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==
2021.6.231追記:
最終話まで視聴終了しました。
「お約束」とはいえ、変形・合体バンクを観ているのをタルいと感じてしまうのは歳のせいでしょうか。とはいえ、グッスマから出ている玩具は劇中の変形・合体を再現できるみたいでそれはそれで凄いですね。お値段も高いですけど。
大人の玩具?(← いや、それは違う(笑))
とりあえず、私は買いません…。
前作の『SSSS.GRIDMAN』(グリッドナイト、二代目)や旧作の『電光超人グリッドマン』(ミイラ、姫、二代目のバトンなど)からのネタもいくつか見受けられましたが、知らないと困るかというとそんなことはなかったと思うので、新規でこの作品から観ても普通に楽しむことはできそうです。
怪獣優生思想の人達が人類を滅ぼそうとしていて、「お前らは人じゃないんかい」とかいうツッコミは受けそうな設定ですが、素の四人は普通に人間らしいところを見せていていました。
怪獣やダイナゼノンはあくまでも舞台装置で人間ドラマ的な部分に脚光の当たる作品だとは思うのですが、かといって戦闘場面で作画や演出の手が抜かれているわけではなく、特撮好きやロボットアニメ好きにも楽しめる作品にはなっていたんじゃないでしょうか。
でも、私個人のこのアニメに対するイメージとしては「青春やねぇ」という感じです。最終話まで面白く観ることができて良かったです。