take_0(ゼロ) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
どいつも、こいつも男前だなぁ、おぃw
・・・タイトルに書いたような表現は問題になるんだろうねぇ、昨今は。
どう言えばいいのかなぁ
「どいつもこいつもかっけぇな」?
「みんな人間的に素晴らしい」?
「皆様人間的に成長していらっしゃる」?
・・・ピンとこないな、という事で「男前」と表現させていただく。
この表現が通用する世代もあとわずかでしょうネ・・・。
(一応言っておくけど 男性>女性という意味での男前ってわけじゃないからね、こういう話が今、通用するかは知らんけど)
あえて言うなら「どいつもこいつもいいヤツだなぁ」か妥協して。
そして、この男前の筆頭が「稲葉姫子」かなと。
これはキャラクターの性格や振る舞いももちろんだけれども声優さんの技量も大変大きいと感じた。
即ち沢城みゆきんの技量という事だ。
少々、やかましく感じた点もあるが、声質、もの言い、表現力どれも素晴らしかった。
次点はキー主人公となる「八重樫太一」。こちらも天然、自己犠牲キャラとして「いい奴」を発揮していく。
でも、1人1人上げるまでもなく文化研究部のメンバーはお互いを思いやり、正面からぶつかり、心を吐き出し、つながっていく。
全てを吐き出すのが「善」とは思わないし、全てを吐き出している、と100%受け入れるのも正しいとも思わないけど、物語としてはこの辺がキーになっているのは間違いない。
大筋のイメージとしては「青ブタ」っぽい。
どっちが前とか後とかではなく、私の視聴した順番的に。
物語全体としては、大きく4ブロックに分かれている。
それぞれのブロックで起きる「怪」現象の中での文化研究部のメンバー間のやり取りが描かれる。
現実問題として、根本的な原因(ふうせんかずらとは何者だ、ほか)が不明な点があるのは確かなのだけれども、このトラブル下でのそれぞれのキャラクターの心(感情)を中心とした人間関係が見どころとなる作品だ。
それぞれのキャラクターはこのトラブル下でも、自分を見失わないために、仲間との関係を崩さないために、または再構築するために自らの思いを吐き出し、語り、相手の話を聴き、苦しみを悩みを恥をぶつけていく。
正直、ここまでできる友人(仲間)いれば何でもできそうなところなのだが、その仲間が揺らぎ始めると・・・どうすんだ、ってところが視聴している者にとっても苦しくなってくる。
そんな中にもキャラクターごとのツッコミや独特の口調、かわいらしさ等々がしっかりと盛り込まれている所が作品の魅力をしっかりと増幅している。
作品としてはしっかりと構成され、作画も、物語の内容も(まぁ、荒唐無稽系の話ではあるのは確かだが)高いレベルでまとまっていたと思う。
ただ、やっぱり心や人間関係の深いところまで踏み込む作品ではあるので、なかなかに息苦しくなってしまうところもあり、合う合わないはあるかもしれないですね。
私としては、ある意味での「名作」と言っていい水準まで来ていると評価していいます。
個人的に、 {netabare} やはり稲葉姫子のハッピーエンドで終わったのはよかったかもw。そのほかのキャラクターも個性的で魅力的で可愛らしかったのですが、稲葉の過剰なまでの語り(露出)とツンデレにやはりやられました。 {/netabare}
私的には、観ておいても損は無い作品です。
ぜひ観てみていただきたいと思います。