セシウス さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
PCのパスワードは推測可能なほうが良いのか
何も無い毎日が嫌になった普通の女子高生が南極を目指している子と出会って一緒に南極に行くお話です。それぞれ事情を抱えた2人が加わって女子高生4人(一人は中退ですが)の南極への旅とその過程での友情を丁寧に描いたストーリーです。
設定はかなりリアルで、南極に行くためは兎にも角にも「おカネ」が必要でそのために主人公たちも民間観測隊のメンバーもかなり苦労する様子が描かれます。南極に着いてからの描写はやや少なめで、厳しい極限のシーンを楽しみにしているとやや肩透かしをくらいます。
メインの少女4人については、主人公以外のキャラクターは色々な事情を抱えており、メンタルお化けの主人公を中心に皆で乗り越えていく様子は感動的です。しかしその主人公はとても薄いです。キャラクター解説がサポートキャラよりも短めです。主人公なのだからもう少しキャラ設定を厚くしても良かったと思います。
声優さん達の演技はどのシーンも素晴らしかったです。花澤香菜さんは子供時代の演技も完璧で流石でした。
作画はキャラクターと背景が明確に分かれているのが特徴ですね。背景は館林や東武線の駅がとてもリアルに描かれていました。南極は寒さがあまり伝わってきませんでした。吐く息が白くならないから描写しにくかったのかもしれませんが。
音楽は物語によくマッチしていたと思います。
可愛い女子が可愛いことする系の作品ではありますが、内容が濃密で年齢性別問わず楽しめる作品だと思います。暇な3連休などに纏めて見るのがおすすめです。