栞織 さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
タイムリープものとしては秀逸
アマプラで視聴。
京都にはかつて親戚が数多く住んでいて、学生時代や会社員時代も過ごしたことがあり、最近も何度か行っているので、出だしから親近感を持って見ることができました。ジモティならではのサプライズです。見知った景色がアニメとなって出てくるのを喜んでいるうちに、物語に引き込まれてしまいました。
SFですが、非常に複雑な入れ子構造のようなタイムリープもので、今でも完全に理解しきれていません。最後脳死状態から目覚めたオチがありまして、ひょっとして全部この未来から来た方の夢だったのかと錯覚するようなオチです。でもたぶんそうではない・・・。特殊な量子コンピューターがある世界も未来の歴史ではあったのだし、ああいった仮想空間が現実世界に侵食してくる現象も、この世界では「あった」のでしょう。その余韻が本当に素晴らしくて、そういった長編SF作品を読んだ気持ちにさせられました。
話としても読書好きな内気な少年が主人公で、本にまつわるエピソードが多くて、素直に感情移入ができました。未来から来た「先生」も、理由がはっきりとあり、こちらもいい男で、物語としては悪役でありましたが、最後救われたのはよかったと思います。話の展開も早くて、最後まで飽きることなく見ることができました。CGの使い方もすごくて、一見の価値はあると思います。アニメートや背景もよく作画されており、ヒロインも可憐で、青春ものとしてもよくできていて、涙も出ましたし感動もしました。主人公の特殊能力は、Fateの衛宮士郎のトレース能力とちょっと似ており、たぶんヒントになったのではないかと思います。
面白い作品なのかなと、アマプラの新着メールで見つけましたが、思わぬ拾いもので、これは本当に視聴してよかったです。