北山アキ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
その一皮の意味かな
4話まで観て
すげー面白い。
社会生活を営むうえで、行動の基準としての本能は制限を受け、代わりに「価値」が与えられる。
本能は肯定的な価値に認定された範囲で解放可能である。
でも、価値は自然に存在するものではない。
誰かが作るものである。
神は死んだので、その「誰か」が不可視化し、あるいは相対化し、価値の「確かさ」やヒエラルキーが揺らいでいる。
「わたしは、どうかしているんだよ」(by夢芽)ってことになる。
だからこそ「ヒーローVS怪獣」が成り立たず、「怪獣VS怪獣」になる。
DYNAZENONは、ダイナレックスという怪獣が何かしらの価値観で武装した姿なのだろう。
一皮むけば本能剥き出しせの怪獣と変わらないんじゃないのか?
この疑問がキャラの戦うことへの熱量の低さや目的意識の曖昧さに重なっているのかも。
戦うことを勧善懲悪のような価値の序列を決める手段とみなせない。
だったら、戦いはもはや記号の交換以上の意味はない。
日常に割って入る非日常(戦闘)でさえも善悪みたいなお気楽ファンタジーであることを許されないという閉塞感。
この作品がどこに着地点を見ているか楽しみ。