横比較無用ノ介 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
始めて見たときのこと、そして補足
このアニメを始めて見たのは、まだ地上波がデジタル化されていなかった頃、年末の深夜に一挙放送された時だった。
テレビの前で固まってしまった。
とても刺激的だった。そして更なる刺激を求めて、テレビを凝視していた。
多くの疑問符が頭の中に刻まれた。訳が分からないことに快感を覚えてしまったのだ。
今にして思えば、全て庵野監督の思惑通りだったのだろう。
例えば「エピソードA」があり、起→承→転→結 と進むところが、転の段階で「エピソードB」が始まる。「A」の結は最後まで描かれず、謎として残る。
この謎を印象付けるため、象徴的なキーワードが提示される。
そして斬新な映像を見せることにより、視覚的にも謎を強調する。
庵野監督はNHKのドキュメントで、構図次第で、どんな話も面白く見せることができるような事を言っていた。
謎を快感に変換する映像的な仕掛け。エヴァは、その「仕掛け」だらけの作品だ。
そして最後の最後は、起→承→転を省き、結のみ描くことで、最大の謎を植え付ける。
恐るべきアニメである。
蛇足
20数年を経て、庵野監督はエヴァをロボットアニメだと発言し、多くの人を驚かせた。
ロボット物が苦手な自分もその一人だった。