ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
こんなのよくぞ作ってくださいました!!
よくぞこれほどの作品を作ってくれたものだ、
もう感謝しかない。
脚本、演出、構成、、、、
史実に対する理解、そしてリスペクト!
感動から流れる涙というのはある種の快感伴う、
心が気持ちいいとでもいうのかな、
何度も何度も、各話で描かれたエピソード観て心揺さぶられ、
you tube等で名馬の実際映像、史実を、
あらためて確認する方々とても多いと聞く、
season2では主にトーカイテイオー、メジロマックイーン、
ライスシャワー、ツインターボ、等々、
本当にこんな馬居たの?こんなことあったの?
アニメ作品として話し組み立てていく上或いは構成上の、
脚色等は勿論ある(擬人化だしね)、
でも史実或いは実際の競走馬達へのリスペクトが真摯で、
問題にならないどころか、
ここでこのエピソードを持ってくるのか!?
脚本、演出、構成とにかく神がかってて、
ヤバいヤバい、感情が、心が、涙腺が、、、
はい、マイリマシタm(__)m。。。
ここから先は当時の経験、体験者としての記憶で、
史実込みで書かせていただきたいと思うけど、
このアニメ史実に忠実だからネタバレになるよね、
ということで、
ー以下ネタバレですー
{netabare}
競走馬の世代移行はとても速い、
三才(人間でいえば2歳)から走り始め以降2~3年でピーク、
その年代その世代毎に幾多の名馬、名勝負が生まれ、
そして時と共に駆け抜けて行く、
そうした中にも奇跡としか言いようがないレース或いは馬が存在する、
オグリ、テイオー、ライス、スズカ、マックイーン、、、
懐かしいというより忘れられない競走馬達、サラブレッド、
ライスシャワー、
結婚式のとき花嫁花婿の門出祝ってかけられる米粒のシャワー、
関わるもの全てが幸せでありますように、祝福の名前、
テイオー同じく無敗の三冠馬期待されたミホノブルボンを、
菊花賞で下し一躍注目された、
無敗の三冠阻んだヒールとして、
例えばアニメだと、可愛いウマ娘が一生懸命頑張って、
走って1番になったのに、
いくらブルボンへの期待大きかったにしても、
何故罵声?溜息?なんて民度の低い観衆だろう、
そう映るかもだけど、
実際の競馬はギャンブルだしね、
先ずどのスポーツ業界でもそうだけどスターは欲しい、
スターはお客呼ぶ、業界が盛り上がる、
競馬の場合話題のスターホースを観に、或いは買いに、
競馬場に沢山の人が来てくれる(お金を落とす)、
この時のブルボンの単勝オッズは1.5倍、
殆どの人がブルボンに(お金)賭けてたという事、
名実況で名高い杉本清氏、この人の実況にはドラマがある、
悪いことではない、ヒーローとヒール、ライバル等、、、
競走馬が実際どう思ってるか等誰も解かんないよ、
でもそこにあえてドラマ的要素組み込むことで、
レースや競馬をわかりやすく面白く伝える、
これって、ウマ娘と通じる処もあるよね、
脚本構成演出リアルタイムその場で瞬時にやってるんだから、
そう考えると凄い。けど、、、
かくしてライスは関東の黒い刺客と呼ばれるようになった、
ヒーローの夢を打ち砕いたヒールだね、
ウマ娘のライスが腰にたずさえた短剣はそんな意味もあったのかな、
無論ライス陣営(馬主、騎手、調教師、厩務員、、、)にとっては、
そんなの関係ない、
一生懸命育てた馬の命もかかってる(勝てない馬は廃馬)、
7話でライスと一緒に写ってる写真の女性、
当時ライスが大好きだったという馬主の奥さんを想い出す、
マックィーンとの天皇賞、
鍛え上げ搾り上げられたライスの身体に鬼が宿る、
CMもアニメエピソードもそのまま、
史上初春の天皇賞3連覇かかったマックイーン単勝1.6倍、
杉本氏の「またしても」実況等、、
アニメ観てライス好きになった方々からすると、
杉本氏も当時の観客も酷いっって感じかもしれないね、
アニメには描かれてないけど、
実際のドラマはその後まだ続いてて、
その二年後杉本氏のライスへの、
泣かせる実況もあった、
にしてもライス、
特に長距離では本当に凄い馬だったんだよね、
鬼調教筋肉の塊サイボーグとも言われたブルボンや、
当時最強歴史的ステイヤーと言われたマックイーンに、
小さな身体で勝ったんだ、
ここからはアニメではえがかれてないけど、
その後テイオーの骨折エピソード同じように、
ライスも骨折はじめ長い長いスランプに襲われる、
そして、
マックイーンとの激闘から丸二年後の春の天皇賞、
競走馬の2年は長いよ、競走馬の世代も変わっててね、
マックイーンもブルボンもテイオーももう居ない、
ライスも7歳(古馬といわれる)、
4番人気単勝5.8も致し方なし寧ろ高めだったかも知れない、
競馬新聞というのがあって各社色々出てるわけで、
其処に予想が載ってる、◎〇▲とかね、
殆どの社誌がライス外す中、とある新聞にだけ(競馬〇イト)、
こんな記事が載ってた、
ライスについてスランプや年齢色々いわれるが、
それではこの第111回春の天皇賞において、
かつてのブルボンやマックイーンと勝負ができる馬がいるのか?
ライスを置いて他には居ない、ライスシャワー◎、
そんなことが書いてあったけど、
正直ふるえた、
結果は見事ライスシャワーの勝利!
その時の杉本氏の実況、
「やったやった!ライスシャワーです!
ミホノブルボンもメジロマックイーンも喜んでることでしょう!」
ライスがその名の通り名実ともに祝福を浴びた瞬間だった、
宝塚記念と年末の有馬記念共に人気投票で選ばれる、
春の天皇賞後の宝塚記念でライスは人気投票1位になった、
名実ともにはじめてきちんと祝福されたんだ、
その後宝塚記念の事はあえて書かない(書けない)けど、
距離的或いは連戦等不安要素あったけど、
皆の人気に答えないわけいかなかったのかもしれないね、
話しアニメに戻すと7話と8話かな、
そうした史実知ってても、いや知ってるからこそ、
胸が詰まる場面がいくつもある、
7話でのライス仕様特殊エンディング、
幼少時のライスが花嫁人形もって遊んでる、
そのひと画面だけでも、、もうね、、、、、
あれから30年近く経ったけど形どうあれ、
あらためてこのアニメでライスシャワーの名を、
心に刻んでくれる人がたくさん増えたんだね、
トーカイテイオー
無敗で皐月賞 ダービー制覇、
皇帝と詠われた最強馬ルドルフ初年度産駒、直系、
もうそれだけでスターの素質十二分なのは1話の通り、
実際のトーカイテイオーだけど、
これがまた今でいうところのイケメン、馬相が良い、
額に流れる流星、知的目線、スマートな醤油顔、
前髪とても長くてね、当時矢吹丈に例える人も居た、
馬場に入ってきたときの独特な足運び、
カッコええ馬や~というのが第一印象、
その走りしなやかでいてそして、とてつもなく速い、強い!
ただそのしなやかな走りは脚部負担も半端なく、
骨折含め幾多の犠牲を強いられた、
故障で菊花賞には出られず以降も、
治って復帰し激走また故障繰り返すような件は、
アニメえがかれたそのまんま、
ガラスの脚、
ただね、五体満足ならこの馬が一番、
ホントは無茶強い!一番強い、
そう思わせるものがあったし、
私含めそう信じてる人も多かった、
アニメでは省略されてたけど1992年のジャパンカップは、
テイオーの真骨頂、故障さえなければ最強!
それを魅せつけてくれた、
でもその後の有馬で11着、案の定また故障発覚、
その後復帰目指すも3度目の剥離骨折、、、、、、、
なんだろう、
ホントは無茶強いのに幾多の困難で実力発揮できないとか、
ヒーローもの、物語のある種定番だけどそれを地でいってた、
そんな感覚は当時からあったよ、
一年後、ファンから選ばれた優駿集う有馬記念に、
丸まる一年ぶりにテイオーは姿を見せる、
もうほとんど世代も変わってる、
周囲は並み居るその時代のG1馬が沢山、
中でもビワハヤヒデ、その印象怪物だったなー、
トーカイテイオーが帰ってきた、テイオーだよ、
故障さえ無ければ最強馬だったよね(もはや過去形)、
単勝9.4 の4番人気も、同情或いはご祝儀馬券的な感じでね、
そしてレースは始まる、、、、、、
最終4コーナー回ったあたりから、
ビワハヤヒデの横綱相撲、、
思われた瞬間何か来てる!?
額の流星!まさかテイオー?!
アニメで描かれたままだよ、
あまりの事に感動で声詰まらせる実況もね、
後世語り継がれるであろう奇跡、史実、
話しアニメに戻すとこうした史実を、
どう料理し物語にしていくのか、
私的には最高だった、
9話~最終話はもうね、泣かされっぱなし、
10話のツインターボの件とか新たな伝説になると思う、
実際のツインターボも小っちゃくてね、
後先考えずとにかく逃げるw一着かドン尻かw
テイオーの翌年だったか有馬記念にも出てた、
でもまさか30年近く経って、
ツインターボにこんなに泣かされる日がくるとはおもわなかった、
色んなものに感動し色々な涙もあるだろうけど、
泣き笑いっていいよね、
絶妙に挟まれる美容師の件とかのギャグタイミング?
そんなの狙ってるのかな、
{/netabare}
私とかその昔競馬に興じたこともあるというだけの、
アニメ好きなジジイだよ、
ただ、
アニメ勿論幾多映画小説漫画劇画観てきたけれど、
こんなに気持ちの良い涙を、
何度も流したのは初めてかも知れない、
ライスの項でも触れたけど、
史実きちんと踏まえ大切に物語られたこのアニメを通じて、
嘗ての名馬達或いは、
名馬達が残した奇跡やドラマに再び注目集まるのが、
とても嬉しい。