ウェスタンガール さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
次元の隙間
人はそれぞれが別々の時間軸を生きている。
それらは、時に交差し、交わり、新たな時間軸を生み出してゆく。
そんな我々の前に、稀にではあるが次元の隙間が顔を出すことがある。
多くの場合、そこは2次元と3次元の狭間であり、囚われた者の時間は停止する。
そう、そこから発せられる特定の周波数を持った“電波”は、彼らの無垢な心に働きかけ、今までに経験したことのないような高揚感、かきむしられるようなトキメキ、いわゆる“萌え”と呼ばれる根源的な感情を惹起し、そこに留まるに値する充分な報酬を与え続けるのである。
かつてアキバと呼ばれたそこは、そんな隙間がそこかしこに生まれ続けた特異点であったのだ。
“萌え”の伝道師を標榜し、本作の主題歌を歌う桃井はるこもまた、そこの住人であったそうだ。
そして、シュタゲの「隙間ピンク」、フェイリス・ニャンニャンと結び付くのである。
ちなみに、監督の石平信司氏、最近では「無能なナナ」で我々を楽しませてくれたのだが、面白いことに、主人公のラスティとエンジェルラヴィ、それぞれのキャラがナナしゃんとミチルちゃんに被るのである。
何とも楽しい世界である。