タック二階堂 さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.0
作画 : 2.0
声優 : 4.0
音楽 : 2.5
キャラ : 2.0
状態:途中で断念した
幼なじみが絶対負けない青春ラブコメはまちがっている
詳細は公式でも。
電撃文庫から発刊されているラノベのアニメ化ですね。制作は動画工房。主人公のCVに松岡禎丞さん、初恋ヒロインに佐倉綾音さん、幼なじみヒロインに水瀬いのりさんという布陣。
はい。「2/5等分の花嫁」ですね。
動画工房って、こんな作画だっけ……?
「俺ガイル」風なキャラデザで、feel.っぽさを感じます。まあ「プラメモ」っぽい感じもしなくもないです。
初回だけに、まだ導入ではあるんですが、なんていうのかなあ。全体的に痛々しいというか……。
鉄板なキャスティングだとは思うのですが、逆に言えば新鮮味のカケラもないとも言えるわけで。主人公は風太郎にしか見えないし、幼なじみヒロインは五月のような。
今期トップクラスに期待感の大きい作品ですが、初回の印象はそこまででもないのかなという感じです。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
完全に「俺ガイル」を意識しているのは手に取るようにわかりますね。まあ、そもそもヒロイン2人のキャラデザが完全に俺ガイルオマージュですしね。演技プランも、これ絶対にあやねるに「雪ノ下っぽく」、いのりんに「由比ヶ浜っぽく」ってディレクション入ってますよね。OPで白草が男装で出てくるところとか、まさに俺ガイル完を彷彿としました。社長令嬢なんて立ち位置も、まさに雪ノ下雪乃っぽい。
初回で言われていた作画崩壊は、2話は少し改善したかなという感じ。でも、あいかわらず動画工房らしくない低カロリーな作画で、髪の毛とかいっさい動きません。たまに、デッサンがおかしいような描写も。
でも、そんなことは些細な問題というぐらいストーリー(脚本?)がひどいです。全体的に各キャラのセリフ回しが不自然でオーバーリアクション。そして、行動やイベントがいかにもラノベ。
たとえば、ご近所さんから「志田家の美少女4姉妹、カラフルシスターズ」なんて呼ばれているというくだり。いや、そんなことある? 言ってるほうが恥ずかしくない?
文化祭で演劇やるというのは定番としても、その脚本を振られた女に頼むか? そんなありえないこと現実ではやらないでしょ。
そもそも、阿部は1年先輩なのよね? 子役時代のライバル?である主人公がいるから、この学校に来た的な描写があったけど、そもそも自分のほうが先に入学したんじゃないの?
そして、主人公に屈辱を味わわせるために白草と付き合う? そんなありえないこと普通しますかね?
ていうか、文化祭に「告白際」なんてイベント、現実でやる学校なんてないよね。
なんかもう、いろいろとありえなさすぎるし、キャラの行動も不自然。次で判断します。急ごしらえを強いられて、やっぱり酷評されて、動画工房も気の毒です。
{/netabare}
=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}
こりゃもう、どうにもならないな。
作画は、なんていうか絵が上手な人が時間がなくて、ササッと描いたラフに少し手を入れて色塗ったようなレベルです。
ストーリーもひどいもんです。
どうやら、3話で1つのエピソードをまとめようってことなのでしょう。なんていうか、話を間引いているような構成。クロがいきなり諦め的な感じでビンタとか、シロがシローとして主人公に会いに来るとか、もう唐突すぎて。それに、何? エンタメ同好会って。初めて聞いたんですけど?
金髪先輩がいきなりステージで歌いながら謎ダンス踊り出すし。バンドどこから湧いてきた? そしたら主人公が乱入するわ、クロに告白したら「ヤダ」とか断るわ。
挙句の果てに、主人公とシロとクロの思惑を、ぜーーーんぶ傍観者の金髪先輩と親友が説明セリフで語りやがったよ。しかも、三方全部負けって、茶番オブ茶番としか言いようがないです。
呆れて開いた口がふさがりませんでした。思わず「何だこのアニメ」って呟いてしまいましたよ。脚本、演出、作画でトリプルプレー。3アウト(3話)ゲームセットです。幼なじみは絶対負けないけれども、動画工房は低予算と無茶なスケジュールに負けちゃったということですね。次作は期待していますよ、動画工房。
※追記
もう一度、観直してみたんですが、特にダンスシーン。これ、あえての作画崩壊なんじゃないかと。動画工房が、こんなクオリティで出すわけない。
こんな馬鹿げたスケジュール、予算で高クオリティな作品ができるわけないでしょという抗議なんじゃないかと。「ウチでも、こんな無茶振りされたらこんなもんですよ」って。数多のアニメ、制作会社と関わっている元締めのKに対するギリギリな線を攻めた抗議。
ま、あくまで「そういうシナリオもあるのでは?」という憶測に過ぎませんけど。大人の都合まみれの作品の末路が、こんな感じなんだなというのを見せてくれたという意味では、今後に大きな意義を与えることになるかもしれません。
{/netabare}