Bハウス さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アナログゲームを使った王道ジュブナイル
アナログゲームは日本だとファミコンの登場以降
コンシュマゲームに圧されニッチな存在だが
海外では多くのゲームが創作されており
日本でも年に一度イベントが開催されるほど
本作はそのアナログゲームの魅力を見せながら
登場する高校生たちの成長を描く物語になっている
初見で見た時に一番引っかかる要素は
主人公が気弱で頼りない美姫である事
幼い頃にいじめられた体験から開始当初は
人を関わらないように過ごすようにしていた
物語が進んでも大人しい性格かつ泣き虫で
他のキャラクターが自分の夢に一歩踏み出していく中
未来がわからないからこのままでいいのにと思うので
人によっては嫌悪感が出るかもしれない
でもこの物語では美姫にこんなアプローチをして包み込んでくれる
「人の悪口を上手く言えないのは言われた痛みを知っているから
美姫ちゃんは心優しい娘なんだね」
「どんなに遠く離れていても私たちは変わらない
だから美姫が今がいいと言うのならそのままでいい」
ジュブナイルのお約束として喧嘩したり
または一人で逃げ出してしまうようなシーンがあるけれど
本編では誰も傷つかない優しい雰囲気を醸し出しているので
見ていると甘酸っぱさと羨ましさがより強く感じられた
各話の中で一番らしさが出ているのは
第10話のクリスマスパーティーの回
登場するアナログゲーム
「レディース&ジェントルマン」は
男女ペアでプレイするゲームになっていて
美姫と綾にはお互い好意を寄せられている男子が
残ったエミーリアと翠が組んでいるのだが
そこでの男の子のモノローグやプレーが終わった後、
それぞれがカップルで分かれてプレゼントを渡すシーンは
タイトルにあるように「王道ジュブナイル」で
見ていて微笑ましい気持ちになった
ちなみに原作だとアニメ最終回後に
「放課後さいころ倶楽部」の活動が始まり
美姫もそこから一つ成長していく展開になるので
出来れば2期があってほしい