セシウス さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
超能力少年と少年を利用しつつなぜか正しく教育する大人の話
原作マンガは未読です。
強大な超能力を持つ中学生の少年が主人公のバトルアクションものですが、普通のバトル系少年漫画とは一味違っています。
主人公はエセ霊能力者に時給300円で働かされています。このエセ霊能力者は胡散臭い商売をしていて主人公をだまして超能力を利用していますが、主人公自身に対しては「超能力を頼らないで生きていく力をつけろ」「力を使わなくても周囲の人から助けてもらえるようなイイヤツになれ」と一貫して教えています。少年はエセ霊能力者のインチキには薄々気づいていますが、その教えは正しいと思っていて彼のいうことには素直に従います。この関係性が見ていてすがすがしいです。主人公が超能力は自分の人生には不要なものだと思っているところが良いです。
ストーリー自体はありふれた展開ですが、他に取り柄のない超能力少年がそれでも超能力を使わないで立派な人間になろうと努力する姿と、どんなに凄い能力を目の当たりにしようとあくまで「子供は子供」として扱う保護者的なエセ霊能力者がとても好きになれました。
主人公の声優さんはとてもキャラクターにあった声と演技だったと思います。他のキャラも違和感は一切感じませんでした。
バトルシーンがメインですが、作画・音楽とも良好だったと思います。シーンによってはリアルとデフォルメの境目があいまいで、深刻なのかギャグなのかわからない時がありました。
ちょっと変わった学園サイキックバトルです。なぜか見てほっこりできました。意外とおっさん向けなのかもしれません(笑