シャベール大佐 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
競技よりも人間関係を中心に描く、小説原作の青春スポーツアニメ
福井県の高校を舞台に男子バレー部員たちの青春を描く、小説原作のスポーツアニメ。全12話。
物語は、東京の強豪中学でバレーをやっていたがトラブルを起こして不登校になり、幼少期を過ごした福井に戻ってきた主人公・灰島公誓が、もう1人の主人公である幼馴染の黒羽祐仁と再会して、ともに全国大会を目指していく、みたいな流れ。大まかなストーリー自体は、まあ部活系スポーツものの王道で、普通に悪くはないです。ただ、作風的には、バレーボールという競技の描写よりも人間関係のドラマのほうが中心で、熱さや爽やかさというものは、それほど感じられませんでした。登場人物はほぼ男だけですし、喧嘩や暴力なども起きたりしますが、キャラの思考や感情が全体的にどこか陰性というかウエットな印象があり、また、男同士の友情の描き方にも、かなりBL臭さがあって、なかなか共感できませんでした。他作品でいうと、なんとなくツルネとかバッテリーとか、あのあたりを観たときの感覚とちょっと近かったかもしれません。
作画は綺麗。試合のシーンも問題なかったです。音楽は、OP曲が耳に残りました。
最後まで観終わって、個人的には、スポーツアニメというのは好きなジャンルなのですが、これはあまり刺さらなかったです。Wikiを見たところ、どうやら原作者は女性のようで、だからこの作品は女性向けなのだ、という言い方はちょっと短絡的すぎるにしても、少なくとも、女性の感性で作られているということが、かなり強く感じられる内容ではあったと思います。