タマランチ会長 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ボイジャーが刺さった~~
ツレに半ば無理やりでついていきました。2時間半の上映時間でしたが、退屈することなく観れました。てか、面白かったです。画面、カット割りがとても心地よく、見応えがありました。かえって戦闘シーンが退屈に感じました。
実にエヴァらしいエヴァとでもいいましょうか、演出のお化けと言いましょうか、設定がどうなってるとか何やっているのかよく分かんなくても楽しめちゃうところがあります。そう、理解することを放棄しても構わない力強さとでもいいましょうか。
もう人類補完計画とか、常人の感覚では理解できないことなのは間違いなさそうですから、頑張って理解しようとも思いません。エヴァはそれでいいのでしょう。
劇中、ボイジャー[日付の無い墓標]という曲が流れました。これは80年代前半に公開された小松左京原作のSF映画「さよならジュピター」の主題歌で、松任谷由実が歌っていました。この映画、ハリウッドにも負けない特撮、当時最新技術だったCGでクライマックスの木星の爆発を表現するなど、特撮好きにはものすごく期待された映画でした。しかし、その出来栄えは子供心にもチャチく感じてしまい、がっかりさせられたことを覚えています。主題歌はよいが、映画はカスというのが仲間内の評価でした。きっと庵野監督もそう感じただろうし、「自分ならもっとできる!」と確信めいたものも持っていたと思います。で、本作のこの曲のシンクロ度は、この映画のために作られたんじゃないかと思うくらいに抜群で、実に感動的でした。30年越しにこの曲が報われた気がして、私のノスタルジーも補完されたと、感慨深いものがありました。