ゲリオ さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
どこが弱キャラ?強キャラ?
非リア充の主人公友崎が、学園のパーフェクトヒロイン日南葵から個人レッスンを受け、課題をこなしつつ人生の強キャラ、リア充を目指していくストーリー。
…とまぁ、概要だけ見ると面白そうだが、その日南葵というヒロインが初回から性悪MAXであまりに印象が悪く、最後まで引きずっちゃったね。結局。
毎週視聴する度に理不尽なヒロインの言動に納得できない不満が残ってしまったのである。
「おにただ!(鬼の如く正しい)」というキメ台詞はインパクト抜群も、言ってるキャラがこの様なので逆に不快感が溢れ出てしまい、自分としては「おにただ女」「おにただババア」などという蔑称に定着してしまった。
可愛いキャラだったら素直に「おにただちゃん」って好意的に呼びたかったが…
レビュー初っ端ヒロインのディスりから始まったけれど、決して見辛い・つまらないアニメだったわけではない。
本作は青春ラノベ特有の回りくどい説明感が少なかった点が良かったと思う。
特に主人公の友崎に関しての印象が意外にも良い。
陰キャと言っても捻くれ感を見せたのは初回のAパートのみで、以降は理不尽なおにただセミナーすら真剣に聞き入れ、リア充になるためのノウハウを実直に学んでいく姿勢に好感が持てた。
非リア充を自負してるくせにモノローグだとイキってる主人公ってよくいるけど、友崎は心の中の台詞でさえ自信の無さが隠せてなく、なんだか応援したくなる主人公だと感じた。
声優さんは最近出てきた若手の人のようで、序盤のボソボソ喋りや、珍しく大きい声をだしたときの声の裏返りなど、陰キャ感全開な演技が見事だった。だんだん自信が付いてきてハキハキ喋れるようになったのも成長が感じられてグッド。
ストーリーに関しては、友崎が「○人の女の子に話しかける」などの、おにただ課題をこなしていく過程はそれなりに面白かった。
一方でサブヒロインの七海みなみ(通称みみみ)のお話に複数話(3〜4話?)割かれてしまったのは余計だった気もする。別に友崎とみみみが恋仲になるわけではなく、本筋と関係のないキャラの問題にそこまで興味が沸くはずもない。
恋仲と言えば、やっぱ友崎のパートナーになるのは、文学少女の菊池さんだよね?
えっ…最終的におにただと恋仲になって、菊池さん負けヒロインにならないよな?
リア充グループ一味ではなく、いつも静かに本を読んでる美少女。おにただ課題の言わば実験台にされてるけど、普通の男子からすれば間違いなく日南より菊池さんの方を彼女にしたいと思う気がする。原作継続中の作品なのでアニメ以降のお話がどうなるのか知らないけどさ…
実はおにただセミナーを受ける前から、菊池さんから好意を持たれてた友崎。
結局、リア充になろうとする必要はあったのだろうか?
人生を神ゲーにするとか言っても無理にリア充になることが果たして神ゲーなのかって言ったら微妙なとこだわな。
1話から感じていた違和感はそこだ。
テレビゲームで日本一の実力を持つ友崎は立派な特技がある十分強キャラだ。
一方、人から羨まれたくて何事にも必死で、本当の自分の姿を友達にも隠してる日南の人生は神ゲーと言えるのか?
最終話付近でその辺のことがテーマになったけど有耶無耶な形で終わった。
回りくどい台詞が少ないアニメだと前述したが、最終話の議論は結局どういうことだってばよって感じだったかも。
どうせストーリーを最後まで締められないなら、おにただとの決別というアニオリエンドでもいっそ有りだったかもしれない。
まとめ総評は、ともかくヒロイン(おにただ女)が憎たらしかったに尽きる。
お前の生きづらそうな人生の送り方を他人に押し付けんな、と。
一番楽しそうなとき、絶対おにただセミナーしてるときだろ。
もはや友崎を育成することが生き甲斐になってる矛盾。
さて、この作品がどういう結末を迎えるのか、正直に言って非常に気にはなる。
ただ、残念なことにアニメ2期はおそらく望めないか…せめてもう少し人気が出れば…